国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   僕も通ってみたい母の思い出の通学路   abc

 僕は、母が子供の頃の学校の登下校の話を聞いた。母は、小学校の時は奈良県の山村に住んでいたそうだ。学校から家までは歩いていくのだが、その距離が5キロ以上あったので、その間普通に歩いていくのはとてもたいくつだったと母は言っていた。秋になると、野山に美しい彼岸花がたくさん咲いている。母は、それを集団登校していた仲間と傘で蹴散らしながら歩くのがとても楽しかったそうだ。僕は、その思い出話を聞いて
「でも、それは最近ニュースで『紫陽花が何者かに折られている』と報道されているみたいに、いけないことなんじゃない?」
と言うと、母は、
「だから、最近の子供達、特に都会の子供達はかわいそうよね。下校時の道草もできないし、自然に生えている草花に接してそれで遊ぶこともできない。都会では目に見える花はすべて人がお金を払ってわざわざ植えたり置いたりしたものだから、それを折ったりぬいたりしたら犯罪なるものね。だから普通に歩くだけ。それじゃ全然面白くないなあ。」
と、真面目に言っていた。僕は傍若無人だと思った。
 そして、母は今では太り気味だが、子供の頃はマラソン大会で一位をとったらしかった。
どうしてかと聞くと、母は、いつも小学校まで行くのに、普通の速度で歩いていては長距
離なので遅れる心配がでてくる。だから、いつも途中で走り出していたそうだ。毎日毎日
そうやって走る習慣がつき、そのおかげでいつの間にかとても走るのが速くなっていた
そうだ。
 母は、大人になって再び奈良を訪れその懐かしい長距離の通学路にチャレンジしたこと
があったそうだが、もう今となってはハイヒールの足が疲れて二分の一の距離も行けなか
ったそうだ。当時は当然のように毎日通っていたというのに。
 僕は、普段普通に寄り道も遊びもしないで登校しているのに比べて、母のような登校の
仕方も楽しそうだと思った。そして、今後その場所を訪れることがあれば僕もその長距離
の通学路を歩いてみたいと思った。僕の知らない未知の世界があることが分かった。


   講評   mako


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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