国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   心のタフさ   みるく

一切のことがらは、それ自体完結しているのではまく、時と場合に応じて、伸縮自在の形をとっているわけである。日本人は、絶対的な否定ではないことこそが人情、すなわち、もっとも人間的な対応とみなすのだ。なぜなら、日本人はきめつけを好まず、いつも融通無碍な可能性を残しておこう、とつとめるからだ。<構成>
 日本人は心がタフなのではないのかと私は考える。なぜなら、日本人は先を見通すからだ。こう言ったら、相手が傷つく、だから思ったことの正反対を言おうと。その間、日本人は微笑を浮かべる。それは、外国人にとっては、無償に苛々させるのだが、日本人にとっては別に不快に思わない。純日本人のあなたはどうだろうか。面とむかって、
「どう、このバッグ。素晴らしいでしょう。ポケットなんかほら・・・」
「うーん、確かに素晴らしいけどあなたには似合わないわ」
心が少しへこむのが感じられるだろう。言った当人も後々になって、こんなこと言わなきゃよかったと思ってしまうに違いない。これを聞いて何にも思わない人は日本人にとって思いやりのない人同然なのだ。外国人はどうだろうか。なにごともスパっと言い切り、何事も引きずり続けない外国人は。多分、否定的なことをいわれても、
「えっー、そんなー。このバッグ高かったのに。まあいいや」
と笑って流してしまうような気がする。日本人の心はへこみやすく先を見通す。外国人の心は、きっぱりと自分の主張を言い、それに対する心構えもできている。これは、弱点でもあり、武器にもなると思う。
 絵画もそうだ。日本人は余白の美を好み、外国人は余白の美を嫌う。余白ができることによって日本人はその絵に対する創造をすることが出来る。例えば、桜が散らせている花びらを書いて、背景を真白にした絵があるとする。ある人は、花びらが散ることによってこの絵が悲しさを物語っていると想像し、ある人は花びらが散ることでみんなが見とれていると想像する。そして、いろいろな解釈があることに驚き、その奥深さに感動してしまうのだ。ところが、外国人は画用紙からはみでるような元気のよい作品をかく。画用紙に描いてあるもののみで、閲覧者に創造させるのだ。
 同じような体験がある。家庭クラブでキャンドル立てを作ったとき、偶然私と百合ちゃんのペーパーナプキンが一緒だった時がある。私は、ぎっしりやるほうが好きなのでとにかく貼りまくった。まるで、モグラが穴をほるように一生懸命貼って行った。百合ちゃんは余白を好んだので、苺の模様を散りばめていった。完成作品をみて、先生は
「百合ちゃんのは、和室においたら綺麗ね、あなたのはクリスマスのときに飾ったら豪華だわ。そうね、みんなにどっちをみたら落ち着くか聞いてみましょう。」
クラブの半数以上の人が私の方を選んだ。それはそれで嬉しかったけれど、絵画だけは外
国人の感覚なのかなと思った。<題材><表現>
 日本人の感覚は、想像がキーワードとなり、外国人は主張がキーワードになると思う。そんなことが分かった。世界の人々は、日本と外国、どちらの心のタフさを選ぶだろうか。<主題>

   講評   inoko

 みるくさん、こんにちは。毎日暑いですね。
次回は、8月7日です。



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