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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人と自然   いちご

音楽という有機的な流れの中では、ひとつの和音の響きは千変万化するもので、その表情の豊かさは、まるで、生きたものの用である。何故、音は、あたかも生きたもののようにその表情を変えるのか。答えは即ち、音は、間違いなく、生き物なのだ。自然から学ぶことはあまりにも多い。音が語りかけてくる壊れやすい表情のいろいろ聞き逃すことがないように働きかけてくれるだろう。あの響きの中から聞き取れるものを、少しでも多く聞き出せたらいいのだが。
 私は自然から学ぶことは良いと思う。≪是非の主題≫
 一つ目の理由は、自然と共同することで得られるものがあるからだ。私は、吹奏楽部でクラリネットを吹いている。クラリネットは木でできている正真正銘の木管楽器だ。木でできているからか、他の金や銀でできている楽器とは一味違った深い音を出すことができる。しかし、木でできているからこそ困ることがある。クラリネットは、冬など、木が冷えている状態で息を吹き込むとひびが入ってしまうことがあるのだ。だから吹く前には、必ず手で暖めなくてはいけないのだ。また、気温によって音が変わってしまう。だから夏などは、音が高くなってしまう。そういうときには、結合部分を抜いたり入れたりしてチューニングを行う。このような細かな苦労があってやっときちんとした音が出せるようになるのだ。≪複数の理由一≫
 二つ目の理由は、自然には良いものが沢山あるからだ。ここ何日かとても暑い日が続いている。そこで、私の家は朝から窓全開にして風を入れている。朝からクーラーという人もいるだろうけれど朝はクーラーの人工的な涼しさよりも、さっぱりとした自然の風のほうが気持ちがいい。また夜は、クーラーをかけすぎると反対に寒くなって体を壊してしまう。私はクーラーの寒さではよく体を壊すが、キャンプに行った日の夜テントの中で感じる猛烈な寒さでは体を壊したことがない。これは多分、人工的なものはあまり体に良くないが、もともと自然の中で暮らしていた人間にとっては、自然のものが一番なのだ。≪複数の理由二≫
 確かに、猛暑日などは、風の涼しさにも限界があるのか、クーラーが必需品になってくる。しかし、「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物のことである」とあるように人間は、まだ自然のよさを発見し切れていない。それだから、人工的なものにかじりついてしまう。ちょっと窓の外をのぞいてみれば、沢山の自然の良い所を見つけることができるのではないか。≪反対意見への理解≫≪名言の引用≫

   講評   itoyu

添削:2行目「生きたものの用」→「生きたもののよう」、7行目「自然と共同する」→「自然と協同する」、16行目「窓全開にして」→「窓を全開にして」、20行目「一番なのだ」→「一番だからであろう」(または、19行目の「多分」を抜かす)
講評:「自然から学ぶことは良い」という主題の元に2つの理由と実例をあげられました。
 《2段落目》
 「自然と協同することで得られるものがあるから」という理由と、その実例。クラリネットは、木からできているからこその深い音色を出すことができるけれども、環境によって音程が変わりやすいのでチューニングが大変なのですね。この細やかな気遣いは、自然に対して傲慢な気持ちを持っていてはできないことでしょう。
 《3段落目》
 「自然には良いものがたくさんあるから」という理由と、その実例。クーラーの風と自然の風を対比させて書いたところがわかりやすいですね。キャンプでの体験も良い裏付けとなっています。
 《4段落目》
 反対意見の理解、名言の引用を上手に使って、最後の意見をうまくまとめられました。
                           

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