国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日4215 今日912 合計60687
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   自然   ゆっきー

 自分なりに、音楽が解ったような気がしていただけに、私は、戸惑いや焦りの後の無力感にくじけそうになってしまう。わたしは待つしかない。期待ということではなく、己を空白にして音が私に話しかけ来るのを待つ。音を弄って私の考えで縛ることから離れて、耳と心を全開にする。音は、間違いなく生き物なのだ。そしてそれは、個体を有さない自然のようなものだ。風や水が、豊かで複雑な変化を示すように、音は私たちの感性の需要度を応じて、豊かにも貧しくもなる。私は音と協同(コーオペレイト)するのだ。先日、ある紙上に高見順賞を受賞された吉田加南子さんの受賞の挨拶が採録されていた。吉田さんは、詩人として歩んだこれまでを簡略に振り返ったあとに、「私の意志ではなく何か大きな力に働きかけられている。私はそれを受け止めなくてはならない。私はそれを受けとめなくてはならない。また、子供が遊ぶように詩を書くことが、仕事になって、生き生かされている。草したことを通して許しのようなものが与えられているのかもしれない。私は、本当は空とか海、木とか葉っぱにとてもお礼を言いたいんです。けれども、残念ながらまだ私は、空の言葉、海の言葉を話すことができません。ですから、そのためにこそ詩を書いていかなければならない」と、挨拶を結ばれている。芸術家とは、幽霊、幻覚、前兆、鐘の音など———精霊が流れ出てくる水路以外何者でもない。自然から学ぶことはあまりにも多い。自然の(この地球の)記憶の層の、深い、遥かな連なりを見出すのは、私のようなものには、とても容易なことではないが、せめて季節毎の変化に相、その推移を感じ取れる感受性を身に着けていきたい。作曲は音と人間の共同作業(コラボレーション)だと思うから、作曲者は音に傲慢であってはならないだろう。私たちは自然から多くを学ぶべきだ。
 一つ目の理由は、自然のものはその特性が優れているからだ。自然のものは、防音や防水などでは一番優れることは無い。だがそれらをすべて並べてみたとき、あまりこれはいいけれどこれはだめということが無く、かなり優れているらしい。自然のものは、長い年月を世代交代しながら生きてきているので、途中で絶滅してしまったりして自然に選び抜かれている。だから優れた素材なのだ。
 二つ目の理由は、自然がなくなってしまうとどんどん二酸化炭素が溜まってしまう。今地球温暖化が叫ばれている。木は光合成を行って二酸化炭素を吸って、酸素を吐いている。しかし、もし自然が無くなってしまえば地球がどんどん暑くなってしまう。自然が無くなって、すべてが都会化してしまえば風が通らずヒートアイランド現象がおきてしまう。
 確かに、自然が多いと、蚊が出てきたりしてしまうが、地球がもっと暑くなってしまうことに比べれば、いいと思った。

   講評   inoko

 ゆっきーさん、こんにちは。
自然が多いと蚊が出てきてしまう。その通りです。私の家では、玄関先に小さな鉢を置いて、金魚を飼っていました。ところが、金魚がそのうちに死んでしまうと、ぼうふらがわいてきて蚊が大発生! 自然にまかせておくと、あっという間にこのようなことになるのですね。でも、見方を変えてみれば、このような些細なことからも、自然の力や命というものを感じることができますね。蚊のいない生活は確かに快適ですが、蚊も生息できないような状態は、やはり極めて不自然ですものね。
☆ 項目に沿った流れは、だいぶつかめてきましたね。一つ目の理由の実例として、具体的なものを挙げてみましょう。防音や防水と書いていますから、建材のことを考えたのでしょうか? たとえば○○という形で、具体的な名前が出てくるとよりわかりやすくなり、意見も伝わりやすくなりますね。また、反対意見の後は、名言を引用して、要約の後に述べた「自然から多くを学ぶべきだ」という是非の主題を強調させましょう。



毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)