国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   心が広いって何なのだろうね   みるく

ああ、なんという社会だろう。なんと、先入観の激しい社会なのだろう。私は思わず悲嘆した。「外見で人を判断するな」という言葉があるが、それは、今の社会をぴたりと言い表している。そんなことを言われたって、人々は無意識に判断している。なぜだろうか。心が狭いのだろうか。
 なんという名前だったか、あるテレビ番組でこんな企画をやっていた。
「顔立ちが美しい人とそうでない人に、一日、コンビニエンスストアのレジ係を務めてもらう。買い物客が、どちらの人のレジカウンターに行くか実験してみよう」
何となしに面白そうだったので、遂、見入ってしまったが、なんと驚くべき結果が表れた。
「はい、結果が出ました。モニターをご覧ください。本日のコンビニ客は約60人、そのうち58人が、右のレジスター(美しい人の方)で会計をしました。な、なんということでしょう」
その時は、単純に(やっぱり顔って大事なのかな)と思っただけで終わったけれど、この長文を読んでもう一度鮮明に思い出された。この企画の結果を見て、驚きで終わっている人はいないだろうか。大半の人はそれで終わると思う。こんな状況で、左のレジスターを務めていた人の気持ちを考える人は少ないと思う。
 孤独感。空虚の世界。孤独感。空虚の世界。先入観で判断され、この世の落ちこぼれとなった人は、この時何を思い、何を考えたのだろうか。フェアではない判断で、この世から不必要な人間と化した人は、この時何を感じ、どんな気持ちになったのだろうか。そして、心の狭いあなたはこんなことを考えたことがあるのだろうか。
 じゃあ、心の広い人はどんな人なのだろうか。と聞かれたら、大抵のひとは答えられると思う。
「寛大で、どんなに落ちこぼれの人間からでも美点を見い出し、誰からでも愛される人」
とアルバス・ダンブルドアのような人物像を思い浮かべるだろう。だが、それを実行する人は少ない。心の中で(こんなことをやったら、世の中で生きていけないじゃないか)というのが理由なのである。確かにそれには一理ある。それが、一般人の考える常識というものだ。でも、こんな社会を作ったのも、発展させたのも人間なのだ。だから、修復するのも人間でなければならないのだ。そしてそれが、人間の使命なのであろう。
 心の狭いが悪いわけじゃない。ただ、その度が過ぎると、あまり好ましくない事が起きるということが分かった。でも、やっぱり心は広い方がいいと私は思うのだが。

   講評   inoko

 みるくさん、こんにちは。
私たち人間というのは、やはり先入観にとらわれて生きていると言っていいでしょう。みるくさんが挙げているテレビの企画の話。結果は容易に想像できますが、それほど極端な結果に至るとは驚いてしまいます。情報過多の現代では、先入観もなく、まっさらな純な心で物事や人を見ようとするのは、もしかしたらとても困難なことかもしれません。しかし、そうしようとすることは、決して無駄なことではないはずです。人の意見に惑わされず、常に自分の目と心で見ようとすること。私たちが心がけなければならないことですね。
☆ 外見で人を判断することにしぼって、意見を展開したのですね。ともすれば、判断する側のことだけで書いてしまいそうなところですが、先入観で判断される人の気持ちを考えたところは、まさに心が広い。相手の立場をも考えることができるのも、心の広さがあるからこそですね。



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