国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   100円の価値   キューピー

「私のおこずかいすっごく少ないの。」と都会に住む少女が嘆く。「いくら?」「10000円。」「私ならそれで十分贅沢できるわ。」世界が勝手に設定した貧困層にいたる少女は真剣に言う。しかし「大袈裟ね。」と都会の少女は笑うかもしれない。しかし、世間から貧困だと見られているからといって、誰もが苦しい生活を送っているわけではないのだ。なぜならお金をそれほど必要としない環境にいるからだ。世間の人々はそれを理解できていない。私達は真の豊かさがどういうことかということを考えるべきだ。

第一の方法は、他人を自分と一緒の感覚で判断しないことだ。人々は皆違うということをわかるべきだ。例えば友達といつも一緒にいても、趣味が異なったり意見が食い違うこともあるのだ。私は友達の家でときどきお昼をごちそうになったりする。そしてある時友達の家に行ったときにピザが出てきて、友達はそれにランチドレッシングをつけて食べているのを見た私は、思わず「そんなのでおいしいの?」といってしまった。そして友達は「おいしいに決まってるじゃん。あんたのほうがおかしい」と、軽い会話から口論へとなってしまった。私はその友達とは趣味も、性格も意見が食い違うことがなかったので、その時、自分とは違うんだなと、実感した。(体験実例)

第二の方法は、貧困層や、お金持ち、とカテゴリーに分けないことだ。そして世界が平等になるようにすることだ。世界の貧困のカテゴリーは先進国が基準となり、自分が貧困だと思っていない人が、定められた線によって、世間から貧困層として見られてしまう。しかし世界的に経済が発展し、景気がよくなっても、すべての人に幸福をあたえられるわけではないのだ。いくら生活が豊かになったからといってまた新たな問題は生まれる。現代、車の使用が身近になり、たくさんの人が車を使用している。しかしガソリンの値上がりによって、急激に車の数が少なくなった。ある地域によっては、通勤を1週間に4日と定めるところもある。(社会実例)

確かに、生活が豊かになることは大切だ。しかし、なにが豊かなのか、ということを理解することのほうが大切だ。「数字が世界共通でも、豊かさは世界共通であってはならない。」という自作名言のように、Aさんが求める豊かさは、Bさんにとってはただの生活の一貫にしかすぎないことでも、人それぞれ違うということを、認めることが必要なのだ。私達は他の人の生活を自分の生活と一緒にしてはいけない。人々は豊かさの違いを知るべきだ。


   講評   ogi

【第一段落】 お金に関する価値観の違いを挙げ、上手に問題提起をすることができました。真の豊かさはお金の額でははかれませんね。
【第二段落】 自分の価値観を人に当てはめることで、些細なことから口論になってしまった苦い体験実例が書けました。自分の習慣や好みを批判されると腹が立ちますね。逆に自分の価値観が絶対だと思っていると、他人を傷つけたり仲たがいをしてしまったりもします。つまらないことで大切な人をなくしたくないですよね。(ちなみにアメリカ人がピザにランチドレッシングをつけるのは、それほどめずらしいことではないようですよ 笑)
【第三段落】 人間をいくつかのカテゴリーに分けるということは、差別が生じることにつながりますね。良い方法が見つかりました。ガソリンの値上がりという社会的な実例を挙げられましたが、そのことと第二の方法(カテゴリーに分けないこと)とのつながりが、少々説明不足で唐突なかんじがします。この社会実例を挙げるために、もう少し文章を補いましょう。
【第四段落】 数字では豊かさははかれないことを、ぴったりの自作名言にすることができました。私たちもお金や大きさの数字だけではない、心の中に育つ豊かさを見つけていかなければなりませんね。

   

<表記>
おこずかい→おこづかい
自分とは違うんだな、と実感した。→自分とは違うことを実感した。
いくら生活が豊かになったからといってまた新たな問題は生まれる。→いくら生活が豊かになってもまた新たな問題は生まれる。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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