国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   パールと共に光り輝く人生を……   マリクルラメラメ

 初めて子犬を見たときの印象はぬいぐるみ
みたいだった。そっと私のひざにのせてもら
うとふわふわでとても暖かかった。やっと会
えたようなそんな不思議な気がした。目が真
珠みたいに丸く輝いているからパール。と妹
の意見に全員一致で名前はすぐ決まった。
 この本を読んだときに十戒ではないが我が
家にも似たようなルールがあると思った。そ
れは飼い始めた時に父に言われた言葉だ。
「自分たちで責任を持って飼うという意味は
考えよう。犬はおもちゃじゃない。ちゃん
と心もあるし大切な命だ。だから自分たち
がかわいがりたいときだけかわいがるよう
な飼い方をしてはいけない。自分たちの都
合で忙しいからと面倒に思う時があっても
それでも君たちが世話をするのだよ。パー
ルが年をとってたとえ病気になってもずっ
とだ。」
いつになく父の厳しい表情に私たちはしんと
黙ってしまった。この約束は三人の誰一人も
破ってはならない。とても大切な約束だ。そ
して私たちはこの時三人で気持ちを一つにし
た。三人が学校へ行っている間だけは母が世
話をしてくれることになった。近くの動物病
院で子犬の飼い方セミナーというのも受ける
ことにした。私たちは本当にパールの飼い主
になるために真剣だった。パールを不安にさ
せないようそして私たちの家族になれたこと
を喜んでもらえるように。
 セミナーではトレーナーの方から大切なこ
とを沢山教わった。犬と長い間仲良く暮らす
ためには、ただかわいがるだけでなく初めに
ルールをしつけること。そして私たちもルー
ルを守ること。そうでなければ信頼関係が出
来ないらしい。必死にメモをとった。
パールにも少しずつしつけを始めた。お座
り、お手。初めから何でも出来るわけないの
に、つい感情的に叱ってしまい、パールは私
に向かって吠えてきた。その時、私はこの本
に書いてあった(言うことをきかない時には
理由があります)という言葉に、はっと気付
かされた。パールとわかりあうためにはまだ、
言葉の壁もある。(気長につきあってください)
とも書いてあったな。パールのことがこんな
に大好きなのに、気持ちがわからない自分が
情けなかった。
パールの性格はさみしがりやの甘えっこ。
そしてとても人懐っこい。私が朝、学校へ行
くときは玄関まで来て必ずいってらっしゃい、
と見送ってくれる。帰宅すれば真っ先におか
えり、と出迎えてくれる。これはいつでも家
族全員にしてくれるのだ。こういう瞬間、嬉
しくて胸がキュンとし抱きしめたくなる。ふ
とまた本の言葉を思い出す(あなたには学校
もあるし友達もいます。でも私にはあなたし
かいません)これがパールの気持ちだね。安
心して、パールにとっては私たちがすべてと
いうことを決して忘れないから。
うちに来たときは五百グラムだったパール
の体重も今は三キログラムになった。色もだ
んだん濃い茶色になってきた。パールは間も
なく1歳を迎える。それは人間の17歳くら
いらしい。そのくらい犬の成長は早いのだ。
悲しいけれどパールの命の限られていること
を思い、一日一日を楽しく大切に過ごしたい。
そしていつもパールの傍にいて私はゆっくり
成長していきたいと思う。
 今日も私は学校からの帰り道を誰よりもは
やく真っ先に駈けぬけて
「ただいま、パール」
                                  

   講評   nara

 大胆に手を加えたね。本の中にあった「犬との約束」を引用して、体験と重ねたところは、よく書けているよ。感想文の王道だ! まとめ方もいい。前の段落のエピソードとしっかり関連づけができているよ。この作品であれば、あとは、指定字数があればそのための微調整だけで大丈夫。忙しい中、本当によくがんばったね。
 「あたたかい」に「温」「暖」のどちらを使うか、結構迷うね。書き出しの段落は、パールの体温が伝わって「あたたかい」のだから、「温かい」の方がいいと思うよ。「暖かい」は気温の説明に使う。反対語もヒントになるよ。「暖かい/寒い」「温かい/冷たい」

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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