国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自分を尊重する   ショウ

 人間は理由のない不安や恐怖から臆病になっている。自意識過剰といってもよいが、自分の容貌や性格が他人に快感を与えないと思い込み、人の前に出ても、そのことばかり気をとられていると、それが固いカラになって、自分の持っているさまざまな美点までを被いかくして、ますます自分を人に好かれない人間にしてしまう。友達ができないという知友のなかでいちばん大きいものは、この劣等感、もしくはこの臆病さではないかと思われる。他人から尊重されるには、まず自分で自分を尊重することが第一である。無益な劣等感を棄て、自分は何を無償で人に与えることが出来るかを考えるとき、よき友達はおのずから作られるにちがいない。僕は、自分に自信を持つことは大切なことだと思う。
 その理由として第一に、劣等感をもっていると、他人が気持ちよくないからだ。「自分はどうせ……」と、なんでもマイナス思考な人だと、他人を不快にしてしまう。僕が今通っている中学校には、そのような人はいないが、前に通っていた小学校にはそんな人がたくさんいた。例えば、
「ドッジボール一緒にやろうよ」
 と誘っても、
「どうせ自分は下手だからやらない」
 と言って、自分に自信を持たない。そうすると、本人だけでなく、周りの人も不快な気持になってしまう。
 また、第二の理由として、自分に自信を持たないと、他人から尊重されないからである。例えば、委員会活動などでリーダーをやっているときは、自分に自信を持たないと、皆を引っ張っていくことが出来ない。自分に自信を持てば、自分の判断で、皆が動いてくれて、スムーズに進む、ということは実際に僕が経験した。最初、リーダーになったのは五年のとき。副委員長としてだが、各グループで活動するときだと、大体いつも二グループにわかれ、そのリーダーは委員長と副委員長だ。最初は初めての経験で、何をどうしたらいいのか全くわからなかったけど、中三の人にも支えられて徐々に慣れていくことが出来た。今はグループリーダーが中二の人なので、中一の僕は副グループ長になっている。
 確かに、謙虚さは必要だが、「他人から尊重されるためには、まず自分で自分を尊重できなければならない」という名言があるように、自分に自信を持つことも、大切だと思う。


   講評   hamati

●構成:是非の主題・複数の理由:自分の考えをしっかり意見化し、その理由についても「劣等感をもっていると、他人が気持ちよくないからだ」「自分に自信を持たないと、他人から尊重されないからである」と二つ挙げることができました。それぞれ自分の体験に基づいた理由なので、とても説得力のある理由になっていますね。すばらしいです。
●題材:体験実例:自分の体験実例を、理由の根拠としてふさわしい内容でうまくまとめることができていますね。「自信を持つことの大切さ」を身をもって体験しているというとがよくわかりますよ。この体験実例により、とても説得力のある文章になっています。
●表現:名言の引用:「他人から尊重されるためには、まず自分で自分を尊重できなければならない」という名言を引用しました。内容に合った名言を使っていて、とてもよいですよ。
●主題:反対意見への理解:「確かに」という言葉を用いて反対意見への理解を示すことができました。日本では、謙虚な態度も評価されますが、やはり自分に自信を持つことは大切なのですね。
●夏休みの間に、たくさん本を読みましたね。「三国志」は、先生も大好きな本です。有意義な夏休みだったことでしょう。よくがんばりました。


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