国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   レール   カエル

本を読んでいて、じっとしていられないような興奮を覚えることを人は「刺激的」という。では、刺激的な本とはどういうことか。「刺激」とは読者の意表をつくようなことが次々あらわれ、そこにかもし出される緊張なのだ。つまり、脱線やカーヴによって生まれる創造のエネルギーが本を刺激的にしているのだ。ただ読者が予期するような展開をするのなら、快感はあるが刺激は少ない。しかし、脱線やカーヴが多い本はそれだけ「刺激的」なのだ。だから私は、脱線を大切にする生き方をしていきたい。(生き方の主題)
そのための方法として第一に、自分流の考え方を大切にする。(複数の方法1)日本人は欧米諸国に比べて「優柔不断」な人が多い。そのため、自分では何も決められずに誰かに助けてもらう事が多い。そうすることによって仲間とのつながりは強くなるが、一人一人が弱くなってしまう。だから、何でもかんでも人に助けてもらうのではなく自分の考えを、信念を持ち生きていくことが強い人間になるということなのだ。私もファミレスのメニューで迷わないような人間になりたい(笑)
そのための方法として第二に、自己流を認められる余裕がある社会を作ることだ。(複数の方法2)自己流つまり個性を認めない社会など一切の面白みが無いだろう。そんなものは洗脳となんら変わりない。「十人十色」一人一人が個性を持ち、自分の人生を切り拓く。そっちの方が楽しいに決まってる。学校だって、義務教育なんてものが無ければこの世界だって何か変わったかもしれない。
確かに、英才教育のように親の敷いてくれたレールに沿って生きていくのも人によってはいいことかもしれない。しかし、「人間は求めているかぎり迷うものだ」という名言があるように(名言の引用)刺激を求めすぎたら脱線ばかりして本当に大切なものを見失ってしまう。脱線を一切拒んだらつまらない。だから、どちらを大切にしようかと悩む事がその人を成長させる方法なのだろう。

   講評   mae

 長文では読書方法に重きを置いて「脱線」について書いてありますが、「脱線することがおもしろい」という考えは読書に限ったことではありませんね。学校の授業で学ぶこと、テストに出題されるものが全てではありません。むしろ、これから学校を卒業してからの長い人生においては、脱線して学んだことほど、役立つのかもしれません。脱線を恐れず、楽しむ余裕を持ちたいものですね。
 今回の題名はずばり、「レール」。含みのあるいい題名がつけられたと思います。脱線を大切にするためにできることは「自分流の考え方を大切にすること」「自己流を認められる余裕がある社会を作ること」。とてもわかりやすい方法です。実例を具体的に書くのは難しかったかな? たとえば、第一の方法に対しての実例は、他人にどう思われようが自己流を貫くことのよさ、という観点で考えてみましょう。「決まりきった慣習」からは成長は生まれません。常識にとらわれないことが、発見を生み出すこともあるということで考えてみましょう。第二の方法の実例はなかなか体験実例は見つからないかな? たとえば……ある大手企業は新卒以外に社会経験豊かな人物を採用するそうです。学歴や職歴は不問。「○○大学を出て、□□という会社に勤めていたのだから優秀だろう」というような考え方ではなく、個性溢れる生き方をしてきた人物にこそ面白味があるということのようです。こういう考え方が社会一般に広まっていくと、もっと日本は面白くなるのではないでしょうか。
 最後の段落は非常によくまとまっていましたね。最後の「だから、どちらを大切にしようかと悩む事がその人を成長させる方法なのだろう」は「脱線しても、どちらを大切にしようかと悩むことがその人を成長させる方法なのだろう。だから、私は敷かれたレールをそのまま歩むのではなく、脱線を大切にして生きていきたい」と書いていくと、「レール」という言葉も効果的に使えるし、生き方の主題もはっきりしますよ。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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