創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自己愛主義否定論理   メロディ・ブルー

ラップランドの夏の森は、まさにすべての生命によって奏でられる地球交響曲のコンサート会場といった雰囲気であった。しかし、ラップランドの森は、エアコンの効いた都会のコンサートホールではなく、真の野生が保たれている大自然である。此処に一歩足を踏み入れるとまず最初に出迎えてくれるのは、美しい若葉の緑でもなく、色鮮やかな草花でもなく、実は夥しい数の蚊やブヨの大群なのだ。森の本当の美しさは、嗅覚・聴覚・触覚等五感の全てが解放されてこそ初めて見えてくる。五感の全てを解放し、全身で森と対話した時、初めて森は私を受け入れてくれる。多様な木々、草花、虫たち、動物たち、風、匂い、光等全てが深く関わり合って一つの大きな生命体として生きて居る森。森の全ての生命がそれぞれの役割をにないながら、ともに一つの生命のシンフォニーを奏でて居る。もし森が奏でるシンフォニーを聴きたいなら、どうしても森の一員として隅っこにでも加えてもらわないといけない。
私は此の地球と云う自然の中の一員なのであると意識して生きたい。其の為には第一に、自分に都合の悪いものばかり消すのをやめることだ。自分の家に最近大きな蜂の巣が出来てしまったので、兎に角蜂は徹底排除!という姿勢で祖父達が其れをもぎ取ったのであるが、ゴミ袋の中多量の蜂蜜の中に浮かぶ卵と蜂の死骸を見て二割五分程度、「此処に巣が出来てなかったら、こいつらも元気に飛び回ってたかもしれないのに…」という気持ちが脳を掠めた。残りの七割五分は単純に気持ち悪くて吐きそうという気持ちではあったが。然し、流石にこんなに大量に死んだのかと思うと少し不憫である。蜂が巣を作ることはごく自然なことであり、其れを壊した人間の方が自然の中では異端なのだろうと思う。
第二に、自然を母の様に思うことである。母なる大地とかよく言うが、正に大地は私達の母であると思う。私達もいずれは死んで土に還って、また再生して何かに生まれ変わるのだから、母で当然だ。然しながら、人間は今其の母に対して反抗期なのか、地球温暖化や限りある資源を使い尽くす、と云う様な事柄を全く無視して自分の利潤を追求し続けている。タイムリーに石油を例に挙げると、実際其処まで石油の量は少ない訳では無い様なのだが、一バレルが何円だの暫定税率がうんたらだの需要が高騰している。私の父親は、信号が赤になったらエンジンを切り、信号が青になったらエンジンを入れ、の繰り返しを実践するなど、自分たちの暮らしに直結することに関しては積極的に取り組もうとしている。然し、幾等地球温暖化温暖化と云ってもあまり皆きちんと取り組もうと云う姿勢が感じられない。地球温暖化も確かに自分たちの暮らしに直結することではあるのだが、多分石油に比べると危機感が大分薄くなるのだろうと思う。だからと云ってそれではいけない。幾等石油を節約したって、肝心な地球温暖化について誰も取り組まなければ地球は破滅の一途を辿るばかりである。自分達が生き残る為には、地球全体、つまり自然のことも考えて行動しなければならない。母を思う様に大切に扱わなければならない。
確かに進歩することは人間に与えられた最大の能力といっても過言では無いかも知れない。だが、「存在するものには、良いとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある」と云う。自分達の都合で、其の存在するものの良し悪しを決めて考えてはいけないと思う。

   講評   koni


 ブルーちゃん、遅くまで頑張って書き上げましたね。30分過ぎていても大丈夫ですよ。事務局が開くまでに(いまのところ、朝9時です。)送ってくれたから大丈夫です。思い出したその記憶力よ。ありがとう!!

【第一段落】 要約は、要点をよくまとめています。続けて、生き方の主題を導き出すこともできました。

【第二段落】 一つ目の方法を挙げて、体験実例を書くことができました。「2割5分」「7割5分」というわけ方がメロディ・ブルーさんらしいね。最後に書いた結論の文が効果的です。

【第三段落】 二つ目の方法を挙げて、社会実例を書くことができました。自然を母とたとえて説明したところがいいね。その思いを理解しやすいたとえ方ですよ。

【第四段落】 反対意見の理解をして、生き方の主題でまとめることができました。

☆興味深い本を見つけました。メロディ・ブルーさんにあいそうなので紹介します。「いまこそ国益を問えー論戦2008 櫻井よしこ著」

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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