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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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かしら、よかったね クローバー
008.9.3かしら、よかったね
ほんとうに、盗人のかしらは泣いていたのであります。人に信用されるというのは、なんとうれしいことでありましょう。これはちょうど、垢まみれの汚い着物を、きゅうに晴れ着に着せかえられたように、奇妙な具合でありました。
私がこの長文を読んで一番良かったなあ、と思ったのは、男の子のおかげでかしらが良い心になったことです。今の世の中は、このかしらより残こくな殺人事件などが多発していて、私も一人で歩いていると、いろいろなことを考えて、まるでつかまえられてもうすでにちっちゃくなったようにちぢこまって歩くようになっていきます。でも、そんな悪い人だなんてぜんぜん知らない男の子のおかげでかしらはとてもステキな輝かしい心を取り戻すことができて私もうれしかったです。そして、世の中にいる悪い人みんなが、良い心を取り戻すことができたらいいなあと、思いました。
私には、ほめられて自分がやる気になったかしらに似た話があります。それはバレエの発表会のときでした。毎年バレエの発表会には父母と祖父母が見に来てくれます。私は元からバレエが大好きで、やる気満々。バレエの時は元気百倍なのですが、今年は、2回も微妙に失敗してしまいました。でも、祖母は
「失敗なんて全然わからなかったわよ。とっても上手だったわよ。」
とほめてくれました。私は自信がわいてきました。祖父母の応援にも答えられるようにもっとがんばっていきたいです。
私にはもう一つ、落ち込んでいるときに母にはげまされて元気になったというかしらに似た話があります。先週のピアノの練習曲がとても難しくてため息をつきながら練習していました。でもそのとき母が、
「左手を引いてあげるから右手だけもっとゆっくりひいてごらん。」
とはげましながら、練習に付き合ってくれました。よくわからないけれど、だんだん上手に引けるようになって来ました。ピアノの練習を私がサボって、母は鬼のようにおこることがあるけれど、そのときの母はまるで神様のように優しくてうれしかったです。
誰だってかしらの様に悪いことをおかしてしまうかもしれない。でも、そこで優しくそれを教えてあげたり誰かが落ち込んでいるときにはげましてくれたり、そういうことってとてもいいなあ、と改めて思いました。
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講評 hoemi
《三文ぬきがき》 かしらがどうして泣いていたのかがよく分かるようにまとめられたね。
《似た話》 ほめられるとうれしくてやる気がでるし、落ち込んでいる時に励まされれば元気が出るという体験は多かれ少なかれ誰にでもあるよね。クローバーちゃんのバレエの発表会、ピアノの練習の話はまさにかしらの心境にそっくりだったことでしょう。似た話をうまく盛り上げられたね。
《たとえ》 お母さんの怒った姿、優しく励ましてくれる姿をそれぞれ鬼と神様にたとえられたね。上手ですよ。
《心の中で思ったこと》 悪いことを犯してしまったら自分を省みればいい、そして周りが寛容な心でそれをうけとめてあげた時、人はかしらのように美しい心を取り戻せるのでしょうね。
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