国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   季節感を大切に   まーたん

 「寒っ」
家から外に出て、そんな言葉を最近よく発するようになった。ついこの前までは暑くて暑くて、我慢が出来ないくらいだったが、時はあっという間に過ぎ、季節はもう秋だ。ピューン、ピューンと秋風が吹いている。肌寒く、日が沈むのも早くなった。しかし、現在の社会は、そのような事はあまり意識しないでも良いという社会になってしまった。暑ければ『冷房』、寒ければ『暖房』というスーパーマンとでも言うべき、人間の強い味方が現れたためである。これらは私達人間にとって暮らしを快適にしてくれる。だが、その反面に現在の私達の暮らしの中には『季節感』が失われつつあるように思う。昔は、便利なものがまだ存在していなかったので、暮らしは快適ではなかった。けれどそのようなものが無かったからこそ季節感はあったと思う。私は、涼しくなったら暖房をすればいいという考え方をするのではなく、季節感を大切にする生き方をして行きたい。(生き方の主題)
 そのための第一の方法としては、どんなことにおいてもちょっとした変化を楽しむような心を持つ事だ。昔の人は、微妙な空気を美しいと思っていた。藤原敏行の歌に「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風のおとにぞおどろかれぬる」というものがある。このように、現代の社会人だったら、見逃してしまいそうなものを感じ取って歌っている。確かに自然環境は全然違うだろう。日本の多くはまだまだ自然が多くあるが、東京の都心などはビルで溢れている。見渡す限り、ビル、ビル、ビル。そのような環境で季節を感じとろうと試みても、それは自然しかなかった昔よりも遥かに難しい事だろう。しかし、私達がどんな都会生活をしていたって風は吹くのだからそういったことを体で感じ取り、季節を味わいたい。(複数の方法一)
 また第二の方法は、学校や地域社会などでもっと季節ごとの行事に、沢山参加できるようにする事が挙げられる。学校でも学校内だけではなく地域に出て、自然に親しめるような環境を創っていくことが必要だと思う。昔の人、『織田信長』は子供の頃から野山を駆け回って、あたりの地理や自然を熟知していた。そのためにさまざまな戦で意図的に戦う事が出来、勝つことが出来たのではないだろうか?自然と戯れながら成長した事で、有名になったように思う。その他にも、昔の大抵の人は野山で学んで自然の知識を付けた。(複数の方法二)(伝記実例・長文実例)(詩の引用)
 確かに、科学が発達して自然と切り離されるような形で、人間の暮らしは豊かになってきたのでそういった便利さの側面を切り離す事は出来ない。また、病人やお年寄りが寒さに震えたり、暑さに弱ったりする社会は、良い社会とはいえない。しかし、もっと季節感を味わう事も大切だと思う。織田信長のように、自然と戯れて生きたことで、それが生かされる事も多いだろう。便利な生活も良いけれど、それが原因で季節感を失ってしまってはいけないのである。
「寒っ」
今日も私はそんな言葉をもらし、学校へ向かっている。(反対意見への理解)(名言の引用)(生き方の主題)


   講評   kira

 まーたん、こんにちは。まーたんの書き出しの「寒っ」に、共感して、そしてやっぱりなと思いました。秋は、すずしくホッとするものであるはずなのに、最近はいきなり暑くなったり、寒くなったり。まるで気性の激しい人の額の温度みたいに急激な変化です。風も、たしかにピューン、ピューンです。「目にはさやかにみえねども」という、ささやかな風情はもうないみたいですね。
 そんな季節ではありますが、やはり四季のうつろいを感じていたいものです。

 いい短歌を知っていますね。先生の好きな歌のひとつです。
「わが宿の いささ群竹 吹く風の 音のかそけき この夕べかも」も好きです。似たような風情ですね。現代のビル風にふかれる私たちには、ちょっと憧れの風と言えそうです。
 織田信長のように野を駆け回って自然から学ぶのは理想です。今の子どもたちは、もう管理された自然しか知らないのかもしれません。意識して、自然を伝えたいですね。
 まとめと、書き出しの結び、見事です。頑張れ、現代っ子たち。そんな結びですね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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