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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   他人を思いやる気持ち   光龍

 子供の教育において第一になすべきことは、道徳を教えることではなく、人生が楽しいということを、つまり自己の生が根源において肯定されるべきものであることを、体に覚え込ませてやることだ。あるいは、幼児期に不幸な体験があったとして、それに代わるものを、それに耐えられるだけの力を、学校はあたえうるのでなければその存在理由はない。だれかの子として認められなかった子どもに、その子を「だれか」として全的に肯定することで、存在理由をあたえうるのでなければ、その存在の意味がない。近代社会では、ひとは他人との関係の結び方をまずは家庭と学校という二つの場所で学ぶ。養育・教育というのは、共同生活のルールを教えることではある。しかし、ほんとうに重要なのは、ルールそのものではなくて、むしろルールがなりたつための前提がなんであるかを理解させることだろう。社会において規則がなりたつのは、相手も同じ規則に従うだろうという相互の期待や信頼がなりたっているときだけだ。他人へのそういう根源的な信頼がどこかで成立していないと、社会は観念だけの不安定なものになる。僕は、他人を思いやる気持ちを大切にして生きていきたい。
 そのための方法は第一に、コミュニケーションの力を見直すことだ。他人と会話することは、将来働くときに絶対必要だ。他人と会話することにより、相手の状況を判断し、それに対応する発言をする。これは、もし自分が相手の立場に立った場合、どのような対応ができるし、他人を思いやる気持ちを養うこともできる。
 また第二の方法としては、今までの学力偏重の教育方針を改めることだ。僕たちの能力は、点数や偏差値などによって、数字で表されている。しかし、数字や学歴だけでは表わすことのできない能力だってあるはずだ。エジソンは、小学生のころ好奇心旺盛で何に対しても「なんで?」と尋ねていた。これに困った先生は、エジソンを退学にした。しかし、彼のお母さんは元教師だったので、勉強を教えてもらい、電球を発明できるまでになった。これは、潜在能力は学歴だけでは測れない、ということを証明している。
 確かに、人間は学力などで、自分自身のレベルを知ったりして、自分自身について考えることも大切だ。しかし、「自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのではあってはならない。」という名言があるように、自分たちのレベルを知るだけでなく、相手との調和を図ることは大切だ。やっぱり僕は、他人を思いやる気持ちを大切にして生きていきたい。

   講評   tama

 私たちは他人と関わることによって、自分以外の人間の気持ちを想像すること、存在価値を認めること、そして共に生きていくためにはルールが必要であることを学ぶべきなのです。相手も同じ人間なのだということを感じ、思いやりを大切にしようという意見を展開することができました。
 現代社会では、コミュニケーション不足、またその能力が乏しくなったことについて問題になっていますが、やはり生きた会話は、コミュニケーションに欠かせませんね。
 偏差値重視の教育では、コミュニケーション能力が育たないことに着目した点もいいですね。「数時や学歴だけではあらわすことのできない能力」について、学校では問題児とされていたエジソンの【伝記実例】を入れたことで、説得力のある意見文になりました。

● やっぱり → やはり


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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