低学年から学力の基礎を作る
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   相互の思いやり   くろーばー

 幼稚園では、一緒に歌い、お遊戯をし、一緒にお弁当やおやつを食べる。他人の身体に起こっていることを生き生きと感じる練習の場となっているのだ。生きる理由が見当たらないときに、死への恐怖が働いても生きるべきだと言う倫理が働かない。学校というのは、子供が生きるに値するだけの価値があるのだと自ら信じさせるだけの力が無ければ、その存在理由は無い。人がまず学校と家庭で学ぶべきなのは、共同生活のルールが成り立つための前提が何かであって、ルールそのものではない。私たちは、身体に想像力を備えさせることで共存の条件を育んできたのである。私は、他人に対する想像力を身に付けて、他人を思いやって生きたいと思う。
 そのための方法として第一に、他人の頭で考える経験を多く積むことだ。他人とコミュニケーションをとり、相手の考えていることを相手の頭で理解する。と、このように書いてしまえば何だか掴み所が無いような気もするが、直接に知覚出来ない事を感じられる想像力がキーポイントとなるわけだ。他人の心理が分からないまま互いの感情や意思を伝達しようと試みても、それは単なる時間潰しにしかならないであろう。自分が思っていることを相手に伝えるためには、相手の思考をこちら側がキャッチしてからでないとまずコミュニケーションそのものが成り立つすべもない。むしろ、他人を思いやりながらコミュニケーションを取っていくほうが能率的で、非常にスムーズなやり取りが期待できるだろう。
 第二の方法として、学歴重視の社会体制を根こそぎ改正することだ。人間学歴や記憶力の良さ、物分かりの良さだけが全てではない。この台詞は今まで多くの人が、様々な場面ではっしてきたのではあるまいか。にも拘らず、未だに学歴を重視し大卒なら就職先は様々なのに比べて高卒は待遇が悪かったり、不利な条件で働かなくてはならない現実が残っている。人を数字で表す事はまず出来ないと考えなければならない。数字では表すことの出来ない部分を切り捨てれば、それは人とは言わない。自然から学んだことは深く重い物であるが故に、このままではその部位を理解できない者とそうでない者との差が生じてしまう。自然の中から学び、後に偉大な作家・詩人として世に名を連ねることとなった宮沢賢治も、子供の頃自然と戯れ、自然と共に遊び、自然に親しむことで生きる感覚を身に付けてきたのではないだろうか。(伝記実例)
 確かに、人間は一人一人別の人格であり、個体であり、孤立して生きていくことももちろん要求されるであろう。だがしかし、『良い友人を得たければ、まず自分が良い友人でなければならない』という名言があるように、他人を理解するには自分自身を認めてもらう。そして互いに互いの想像力を駆使し、理解していくことと同時に相手を思いやることを忘れずに生きていきたいと思う。

   講評   kira

 くろーばーさん、こんにちは。最近は、ひじょうに管理された環境でお勉強に近いことをやらせる幼稚園もあるようです。ある意味での社会性を身に付けて受験には強い子供になるかもしれませんが、泥んこになったことも、ころんでけがをしたことも、友だちとごっつんこしたこともないというのは、いかがなものでしょう。
 くろーばーさんの指摘する一つ目の方法「他人の頭で考える力」は理屈では学べないものですね。生身の人間との関わりで身につきます。五感も必要でしょうね。
 学歴社会は無くなったと言われていますが、格差は歴然としてあります。人間性を評価する社会になってほしいですね。宮沢賢治の例はたいへんいいですね。賢治は東北の、どちらかというと過酷なことの多い自然の中から命のようなものを感じ取ってきたように思います。
 勉強だけ、自分個人の技量だけを考えて邁進する人は、いったいどこでそれを発揮するつもりなのでしょう。社会で生きて社会貢献するためには、やはり思いやりが大切ですね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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