低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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3つの糸を絡めると・・・ みるく
人間という人間は、自己否定の言葉を言いにくいと感じている。他に依頼・お詫びをする際もいくらかボリュームが縮まる。けれど、自分からはっきりすることで私たちは明るくなり強くなるのである。
お詫びの言葉は言いにくい。これは誰にでも当てはまる事実だ。しかし、この文を読んで思い出したことがある。先日、大和生命が破綻した。社長の詫び言葉は、文末まで、聞き取りやすい声で発されており、サブプライムローン問題を身近に感じさせた。(契約者で納得できない人がいるかもしれないが)もし、この詫び言葉をごにょごにょとした非常に苛々する言葉で言われたらどうだろうか。まず記者・新聞社からお叱りの苦情が来る。「おいおい、破綻決意を表明したのは社長だろう。ちゃんと言うことは言えよ」という風に。そのくせ、自分が上司に言い訳や詫びるときはごにょごにょとした話し方になるのだが。しかし、詫び言葉をはっきり言いすぎると「申し訳なさが感じられないよ」となってしまう。まるでクモの巣のように複雑すぎる。はっきりいって複雑すぎる。
そういえば前こんなことがあった。友達が間違えて人の鉛筆を使った時に、持ち主が気分を害してしまった。文字通り害してしまったのである。だから、友達が
「悪気はないの、だからごめんね」
といっても聞く耳を持たない。そのうち、友達のほうが爆発して
「だからごめんと言っているでしょう。どうして聞いてくれないの」
とすごい剣幕で怒鳴った。持ち主は、きまり悪そうにふくれっつらをしていたが
「私も聞かなくてごめんね」
と謝ったらしい。この場合はお詫びのはっきりした言い方とは言い難いが、お詫びの強調が持ち主を目覚めさせたのだ。
さあ、3つ揃った。お詫びの強調とお詫びのもごもごとお詫びのはっきりタイプの3つ。きちんと使い分けないと下手すると、喧嘩になり得る可能性大だ。お詫びの強調は、前記の通り、謝っても聞いてくれないときに使う。お詫びのもごもごは、自分の行動を慎んでいるときに使えばよいのではないか。けれど、ずっともごもごだと相手に不快感を与えてしまうので、切り替えを行った方が良いのではないのだろうか。お詫びのはっきりは、どうしたものか。公共の場にいるときに使えばよいのではないだろうか。社長の詫び言葉のように。
お詫びのキーワードは3つある。はっきり、もごもご、強調。これらの糸を編み物のように絡めると、相手に快感を与えてくれるようなマフラーが出来上がる。ということが分かった。
講評 inoko
みるくさん、こんにちは。
謝るというのは、本当に難しい。謝り方というのも関係ありますが、謝るということにはタイミングも重要です。タイミングを逃がすと、誠意も何も感じられなくなってしまいます。謝ることにも、正しい状況判断が必要ということですね。
☆ 大和生命社長の会見、私も見ました。それと前後して、留学仲介業のゲートウェイの債権者集会の模様も放送されていました。社長が土下座するシーンを何度も見ましたが、あれは誠実な態度と映っていたかどうか、はなはだ疑問です。みるくさんは、三つのお詫びのキーワードを書いています。どのような場面でどう謝るか。どのようなお詫びを相手が望んでいるか。これらのことが判断できなければいけないのですね。でも、最も大事なのは、心から詫びたいと思う正直な気持ちだと思います。
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