創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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「ごめんなさい。」この一言で ミコミコ
私の言いにくい言葉。それは、「ごめんなさい。」である。今まで生きてきた中で「ごめんなさい。」この一言が言えなかったことはたくさんある。他の人も、「忘れました。」や「すみません。」と言う時はあまり気がすすまないだろう。それは自分の失敗や、欠点や、無力さを、自ら認める自己否定の言葉だからのようだ。
ある夏。プールのコーチがもうすぐやめてしまうという日だった。私はいつものように、友達とおちゃらけながら『アップ』をしていた。その週の末には「四国学童選手権」という大きな泊りがけの試合がまっていた。だから飛び込み練習のために、飛び込み台わおコーチが途中までつけていた。と、その時、私はやってしまった...。次は『プル』でいこうと思っていつもとるように、飛び込み台のとってをつかんで体を持ち上げた。でも飛び込み台はまだ完全についていたわけではなかったので、飛び込み台と部品がおちてきた。
「あっ...。」
コーチと私の声がかさなった。コーチはちょっと苦笑い(!?)私はいそいで部品をひろった。そして小さな声でうつむいたまま、
「ごめんなさい。」
といって続きを泳いだ。小さな「ごめんなさい。」が聞こえたかはわからない。その日はずっと、うつむいたまま練習した。私はそのコーチが大好きだった。だから、はずかしくて大きな声で言えなかった。いつもはふつうにしゃべっているのに。この時は透明な壁ができたようでしゃべれなかった。次の日からはいつもの通りしゃべれた。でもコーチがやめてしまうまでに「ごめんなさい。」の一言だけはいえなかった。私は今でも、
「コーチ、ごめんなさい。」
と心の中で思っている。
友達とけんかしてしまった。あーあ、むかむかする! 気が重いなぁ。...やっぱりあやまった方がいいのかな。・・・次の日。教室にはいるなり、昨日けんかしてしまった子の席にいって、
「ごめん!」
思い切って、大きな声であやまった。「スッキリー」「スッキリー」まるで『IQサプリ』のスッキリマークが頭の中で起き上がったようだった。この時あやまるって、こんなにすっきりするのだと改めて感じた。
「ごめんなさい。」という言葉は、言えないと心の中がずっしりと重い。だが、この一言が言えるとスッキリできることがわかった。これからは、たった一言だけなのにその一言「ごめんなさい。」が言えなくて、後悔しないようにしたい。今日もコーチのことを思いながら泳ぐ。
講評 mae
いい清書が書けました(^o^)/。来月もがんばりましょう♪
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