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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   子供時代 清書   かせり

 世界的に有名な歌手、マイケル•ジャクソンは仕事ばかりしていたので子供時代を満喫できなかった。そのため、自分を見つめる時期に入っても自分と向き合うことができず、また、子供の心は持っていないので子供時代に完全に戻ることもできなかった。彼は大人になって、今までに貯めてきた莫大な貯金で家の敷地に動物園を作ったという。そこで働いていた飼育員によると、マイケルはよく動物をボーと見ていたのだという。彼は、子供のように無邪気に見ることはできないし、また、完全に大人にもなっていないので、何も考えずにただ見ることしかできなかったのだと思う。
 無邪気で自然や家族と一体化している子供時代は必要だ。私の近所は運良く、同じ年齢の子供たちが集まっており、毎日のように色々な遊びをした。缶蹴り、たかたか鬼、リレー、けいどろ、ドッヂボール、などと数え切れないほど毎日飽きずにしていたのだ。その中で一番心に残っている思い出は、近所の年上の女の子とだんご虫を飼ったことだ。私達の家は近所の中でも一番仲が良く、私が引っ越したときにも遊びにきてくれたぐらいだ。二人共とてもペットが欲しかったが、母親に禁じられていた。そこで、ある日ふとそばで丸まっていただんご虫を見て、急にだんご虫を飼おう!ということになったのだ。母がいらなくなった鍋をもらい、その中にコケや枯葉を入れ、何十匹ものだんご虫をその中に入れた。初めは上手くいっていたが、数日後、大雨が降っているのに鍋のフタをするのを忘れ、死なせてしまったのだ。しかし、諦めきれずにまただんご虫を飼うことになり、今度は毎日世話をした後にフタをし、雨が当たらない場所に置いておいた。その時は何ヶ月も飼い続けることができ、だんご虫が赤ちゃんを産むところまで見ることができた。そして、冬になる少し前、冬眠は自分たちでしたほうがよいと思い、二人で外に返してやった。これは後で知ったことなのだが、だんご虫は本当は冬眠はしなく、ただ枯葉の下で生活するだけなのであった。(笑) このように、子供時代では子供の頃でしかできない経験や人との交流が生まれるのだ。
 しかし、一人孤独に自分を見つめる時代も必要だ。有名な昔話、「親指姫」は心の優しい女の人の家に生まれ、とても幸せな日々を送っていた。しかし、ある日突然醜いかえるに襲われ、辛く、悲惨な目に遭いながらも、必死に生き、最後には優しい王子様と結婚する。親指姫はとても楽しい子ども時代をすごし、すこし成長してから、一人で孤独でありながらも自分のことを見つめることができた。かえるにさらわれたのは不運だったが、そのため、彼女は自立できたのかもしれない。私は最近、子供の頃よく遊んでいた近所の公園に遊びに行った。一人で小さな公園の滑り台の上に登って座った。昔は近所の女の子と二人で駄菓子屋にお菓子を買いに行き、二人で座れる広さだったのに、今では一人しか座れなくなっていた。滑り台の高さも、前は高くて怖く感じていたのに、いまではジャンプで降りられるぐらいだ。そのとき私は私の子供時代が終わったのだと思った。いつまでも親になりなさいといわれている子ではなく、「自分」を今、探しているのだと思う。この時代が終わったら,もっと自分のことをわかるようになるのだと思う。
 確かに子供時代も、自立の時代も、どちらも大切だ。しかし、一番大切なのは、「人が旅行するのは、到達するためではなく旅行するためである」という名言のように、二つの時代があるのは自立するためではなく、その二つの時代を経験するためではないだろうか。もちろん、いつかは到達しないといけない。いつまでも親や周りの人に頼っていては、自立できない。しかし、まず自立する前にこの二つの時代を経験し、その中で精一杯生きることが大切だと思う。マイケル•ジャクソンのようにこの二つの時代を精一杯経験しないと、いつまでも子供でもなく、また大人でもなくなってしまうのではないだろうか。

   講評   tama

 要約のかわりに実例を増やし、完全にオリジナルの作品に仕上げることができました。子ども時代を振り返り、自分の成長を感じながら決別していくところがドラマチックで、読みながら胸が熱くなりました。

※ 30日はお休みです。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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