国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   大人になって毎日同じようなことを   ムーン

大人になって毎日同じようなことを繰り返すと、あまり「ふしぎ」なことはなくなってくる。人類は言語を用いはじめた最初から物語ることをはじめたのではないだろうか。短い言語でも、それは人間の体験した「ふしぎ」、「おどろき」などを心に収めるために用いられたのであろう。「ふしぎ」の説明として普遍的な話を生み出してくる。これがどれほど強力であるかは、周知のとおり現代のテクノロジーの発展がそれを示している。しかし、神話をまったく放棄すると、自分の心の中のことや、自分と世界とのかかわりが無視されたことになる。現代は、科学的説明が幅を利かせていて、物語的説明は幼稚なものだと見なされている。しかし、世界との一体感を回復するために、私たちは、物語的説明の重要性も見直していくべきではないか。
そのためには、子供時代の感性を失わないことだ。わたしも、昔は、星が瞬いていると、星が瞬きをしているのだろうと思っていた。
またもう一つの方法としては、幼児期から、科学的な理屈をしすぎないことだ。戦前、日本の歴史は皇国史観として教えられてきた。それは神話と融合した非科学的な面もあったが、その中で子供は自分なりの歴史のイメージを持つことができた。現在の歴史は知識の羅列だけで、イメージのわかない味気ないものになっているのではないか。
確かに、科学的な裏づけを持たずに、物語的説明だけに頼るのとは危うい。しかし、新しいぶどう酒は新しい皮袋に、という諺があるように、世界は頭で理解するものではなく、まず心から味わうべきものである。

   講評   yuta

◎書き出しの工夫:「状況実例」の書き出しにして【●書き出しの結び】で呼応できるようなキーワードを入れましょう。
●当為の主題:『世界との一体感を回復するために、私たちは、物語的説明の重要性も見直していくべきではないか』。“〜べき”という意見が示せましたね。
●複数の方法一:『子供時代の感性を失わないことだ』。続く実例は個性的。くわしく書いて盛り上げましょう。
●複数の方法二●歴史実例:『幼児期から、科学的な理屈をしすぎないことだ』。神社のいわれなど、神話がなくては伝えられないこともありますね。
●反対意見への理解:『確かに、科学的な裏づけを持たずに、物語的説明だけに頼るのとは危うい』。
●ことわざの加工『新しいぶどう酒は新しい皮袋に』ということわざ。これを「○○ということわざがあるが、……である」という形で逆転させる使い方をしてみましょう。
●自作名言:「○○はAではなくBである」という形で。
●当為の主題:はじめの意見に戻ります。
●書き出しの結び:書き出しのキーワードを使って結びを工夫してください。
     
▼第二の方法……理屈をしすぎない→理屈の説明をしすぎない

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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