国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   生活と自然界   きうい

  「進化論」で有名なダーウィンは、ミミズが地表の有機土壌の形成に重要な役割を果たしてきたと言い、ミミズがこの世いなくなったら植物は滅亡に瀕するであろうと結論している。農村でよく聞かれる「土が死んだ」という言葉は、人間が自然をひどく傷めつけた結果、ミミズが死んだということを意味する。今ロンドンでは、ミミズを用いて生ごみの処理を行おうとしている。ミミズのような普段注目されないものが、科学的に自然の中での役割を認識されることで人間としての自分の日常生活も振り返させられる。私たちの生活はどうしても自然界と関係を断ち切ることはできないので、今まで注目されなかったものを研究し役割を発見するのは大切だ。
 その理由は、まず、私たちの生活が便利になった反面、都合が悪くなったことの大半は自然界の今まで気づかれなかったものに解決法が隠されていることが多いからだ。例えば、今日本ではメッタボリックシンドロームが問題視されているが、その大きな理由は日本人の食生活の変化にあると言われている。昔は、日本人は魚から動物性脂肪を摂り、炭水化物はご飯しかなかった。しかし今は牛や豚のの肉をよく食べるようになり、過剰な脂肪分を摂取している。パンやケーキなどの炭水化物も運動しない割に間食までして摂取している。昔からの日本人に合った食事のほうが病気の予防になったということだ。島国である日本には何種類もの魚がスーパーに並んでいる。その世の中に溢れているものを見直すことで、日本人の本来摂るべき栄養と必要ないものの見分けがつくようになる。
 第二の理由に、私たちの生活は自然界とは切っても切れない関係にあるからだ。農水省の調査で「摂取カロリーもとに算出した食料自給率」は四十パーセントで日本の農業従事者は二百三十万人というデータがある。食料自給率が五十パーセントを切るという数字には非常に不安を感じる。食料は人間が生きてゆく上で欠かせないものであるのに、日本で農業を職業としてるひとは人口の三割にも満たないのだ。
 私は、今日から食事を和食にすべきだとか農業をしろと言っているのではない。現代私たちが抱えている問題の多くは、解決できる鍵が、身近に転がっているということだ。それにき気づき、その役割を生かせるようにすれば日常生活がもっと豊かになるだろう。

   講評   kira

 きういさん、こんにちは。小さいものの役割も見のがすことはできませんね。私たち人間は、科学万能で人間中心の仕組みをつくってきた為に、小さいことは切り捨てるような判断を繰り返してきました。そのせいで、いろんなところで自然が悲鳴をあげています。
 そういった実例として、現代の贅沢病?とも言えそうなメタボリックシンドロームを考えました。日本にこの問題が起こってきたのは、身近にある小魚を忘れてごちそうに走ったからですね。さらにもうひとつ、「朝飯前」という言葉のような日本人らしい日々の労働も忘れられているのではないでしょうか。
 そういった小さな心がけを怠っていると、環境破壊という大きなしっぺがえしがきます。自然と人間とは切っても切れないものです。食料自給率が危機的になっているのも悪い兆候ですね。
 現在、地球全体、生き物全体のバランスを大きく考えることが、急務です。しかし、身近な小さな問題を切実にとらえることで、未来がきりひらけると結論しました。
 ラスト「<日常生活がもっと豊かになるだろう。 」は、今の便利で飽食の日本を連想させるので、すこし表現を変えるといいね。


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