国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   古い思い出   こゆき

 「もう、こっちの方がえ使いやすいし、これは捨てちゃえ!」
<書き出しの工夫>私の家には、あまり古い物はない。新しい物の移り変わりが激しいのだ。古い物でも、便利な物にはとうてい勝ることはない。近代化した世の中で買う物というのは、ほとんど、その「便利な物」だから、古い物は自然に捨てられるかたちになってしまう。それが世の摂理というものだから。その中で、結構捨てられないのは、飾り物である。今では、収納ダンス、棚など、飾り物を置くスペースはかなりある。捨てる必要がないものは、捨てられない。これも世の理だ。だから、そういう飾り物は残っていたりするのだ。<中心を決める>
 テレビ台の上ににっこりと、笑顔が可愛い、こけしがおいてある。茶色く濁った色が、古さをかもしだしているようだ<例え>。このこけしは、母の兄が、修学旅行のお土産に、母に買ってきてくれたものだ。このこけしは、きっと、作られるまで、長い長い歳月を遂げたのだろう。千里の道も一歩から<ことわざの引用>、というが、その一歩のおかげで、母へのお土産になったのだ。そうとも知らず、幼い私は、そのこけしをかじったり、なめたり、時には首を取ってしまったり(ちゃんと治るらしい)と、やりたい放題だった。こけしは、私の幼少の時の良い遊び相手だった。というより、こちらが一方的に遊んでいただけだが・・・。こけしは、されるがままに、床に転がっていたらしい。そのこけしは、私の幼少時代の思い出の一品として、今もテレビ台で笑っているが、本当に笑っているかが微妙でもある。でも、洋風な我が家にとって、そこだけが和風なのだった。<聞いた話>
 前、一人で一夜を明かした時のことだ。私は、何かの視線を痛い程感じた。見れば、市松人形がぬぅぅぅ、と見ているのだ。もともと、おじいちゃんが私と姉のために買ってくれた人形なのだが、人形の怖い話が心の中に住み着いていて、
「襲われたらどうしよう・・・・・・。」
と真剣に悩みながら一夜を明かした。朝、市松人形は何事もなく、堂々と立っていた。しかし、人形は心なしかこちらを見ているような気がした・・・。その日から、あまり一人で寝なくなったのであった。恥ずかしくて笑ってしまうような話だが、それも一つの思い出だ。それも、棚に大事にしまわれている。<前の話>
 私の家には古い物は少ないが、近代化の物に隠れて、それは輝いているのだ。その古い物には、いろいろな人の思い出がたくさん詰まっている。その意味では、どんな小さなこけしでも、洗濯機より、テレビより、冷蔵庫より重い。古い物とは人間にとって、古き良き時代を思い出させてくれる物だ。<一般化の主題>そして、古い物は、人類の宝、となる、ということが分かった。<分かった事>
「でも、これも別の使い道に使えるかもしれない・・・。」
私が手に取った古くなったペン立ては喜びの声をあげているよう<例え>だった。<書き出しの結び>

   講評   koni



【書き出しの結び】 うまい!!

【前の話聞いた話】 第一段落の説明がとてもいいよ。古い物と新しい物を時代の流れという観点から大きくとらえて説明できました。体験実例も上手にまとめて書くことができましたね。表現が豊かです。例「そこだけが和風なのだった。→そこだけに和の風がふいているのだ。」とするとどうかな。

【たとえ・ことわざの引用】 よくできたね。

【一般化の主題】 とてもよい文を作ることができています。「洗濯機よりテレビより冷蔵庫より」というところがとてもいいね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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