創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   使いこなす   AZUKI

 世論では、新しいものを良いものとし、古いものを悪いものと決め付けてしまう風潮がある。カプセルの薬剤が増え、効きやすい粉薬が減っていった。農作を行う人が減っていったなどから、そういうものだということがわかるだろう。しかし、誰が粉薬を、農作を悪いものといっただろうか?農作が無ければ、人々は野菜という恵みを受け取れなくなるのに、スーパーにたくさん並んでいるものをみているから、ありがたみが薄れてしまうのだろうか。私は、この考え方から抜け出し、古きも新しきも、アナログもデジタルもを大切にして生きていきたい。
 まず第一の方法に、両方のよさを知ることがあげられる。完璧なものなんて無いのだ。欠点こそあれ、長所が無いものなど無い。まずよさを知ることが、大切にするための第一歩になる。ためしに、辞書を例に取ってみよう。アナログの紙の辞書は、確かに重いし、なれていなければ時間もかかってしまう。しかし、紙の辞書を引けなければ、受験の時に大変だと、私の英語の先生は言っていた。活用のようなものが多く乗っているのが、紙の辞書だというのだ。デジタルの電子辞書は、確かにばっちりとつづりの合うものしか表示されないかもしれない。しかし、やはり何といっても複数の辞書を同時に持ち運べることは大きい。時間が無いときにさっと調べられるのも特徴だ。このように、両方それぞれに長所があり、どちらがいいともいえない。もし決めるとするなら、自分の価値感ということになるだろう。
 第二に、これはアナログに関してだが、風習を検討することだ。確かにアナログというだけで悪いと決め付けてはいけない。しかし、排除しなければいけない風習だって存在するのだ。中国で、最近廃止された『纏足』という風習を知っているだろうか。女の子の足に硬く布を巻きつけて、小さくしておくという風習だ。足が小さいほうが美しいとされていたからだというが、それは後付けの理由だろう。先生によると、足を小さくした後、女を太らせるのだという。そうすると、女は外へはいけなくなってしまう。『女は家でおとなしくしているべき』という考えかたによるものだ。これは完全な性差別だが、男尊女卑の考え方が浸透していた頃は、普通だったのだ。
 確かに、『二兎追うものは一兎も得ず』ということわざがある。それが言っていることも判らなくはない。しかし、『自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのであってはならない。』ということわざにあるように、片方の利点が、もうひとつの欠点から生まれてはならない。両方を使いこなすことが、本当に使いこなすということなのではないのだろうか。

   講評   nane

 アナログとデジタルという長文を生き方の主題に結びつけるところが難しかったでしょう。
 紙の辞書は、確かについでに前後を読むということもある。しかし、今は過渡期で、どちらがどうとも言えないところ。歴史の流れとしては、一覧性のあるディジタルが中心になりそう。
 風習を検討するというのは、ユニークな方法。しかし、主題とのつながりがちょっとわかりにくいか。中国には、纏足のような文化がある。宦官もそうだし、チャウチャウもそうだし(笑)。不思議なことに、中国文化を輸入した日本は、そういうところは輸入しなかった。
 今日も、かなり密度の濃い文章になった。濃すぎて、ややつながりのわかりにくいところもあったかも(笑)。しかし、だんだんわかりやすさと密度の濃さが両立してくるはず。がんばろう。

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