国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   縁の下の力持ち   ハーマイオニー

 ダーウィンは、ミミズの研究に基づき、ミミズが有機土壌の形成に大きな貢献をしていると述べた。有吉佐和子は、「複合汚染」で、ミミズの死が土の死につながるという農民の声を取材した。それによると、「土が死んだ」というのは「ミミズが死んだ」ということと同じだという。ミミズが土の中にいなくなると植物が育たなくなってしまうのだ。かといって、化学肥料では土が痩せてしまう。ミミズは、土が生きるためにかげがえのないものなのだ。ロンドンでは今、ミミズを利用した生ごみの処理を行おうとしている。
 自然界におけるミミズのような小さなものの役割を見直すことは大切である。
 その理由は第一に、その重要な役割が、まだ広く知られていないだけだということがあるからだ。私たちは、目に見えるもの、さらに目立つもの、表面的なものだけにとらわれやすい。例えば、舞台で華麗に踊るバレリーナは、毎日バレエシューズでの基本のバーレッスンやストレッチを欠かさない。どんなベテランのプリマであってもそうだ。決して、いきなりトウシューズを履いて難しいピルエット(回転)やジュテ(ジャンプ)をしたりしないのだ。華やかな舞台だけを見る人には想像できないに違いない。まして、舞台さえも見たことがない人は、バレエといえばきれいなチュチュを着て、爪先立って「白鳥の湖」を踊るもの、と考えるのではないか。(笑)表からは見えないものがあることにも、気付くべきだと思う。
 第二の理由として、人間が目先の便利さ、快適さだけを考えて行動してきたために、地球環境が危機に瀕していると言えるからだ。地球の平均気温は1906年〜2005年の100年間で0.74℃上昇し、20世紀後半のほうが上昇のペースが速く、近年地球の平均気温が上昇していることを示すデータが観測されている。現代の私たちの生活のために、地球温暖化が進んでしまっているのは明らかなのだから、今度は私たちの行動によって地球温暖化を食い止めなければならない。  
 確かに、全体を見渡すような視点は必要だ。それをまとめるような役割も大切だろう。見た目が美しいこともいいことだ。しかし、「雑草はまだその美点を発見されていない植物だ」という名言もあるように、ミミズのような目立たないもの、あるいは目に見えない単細胞生物やカビなどが果たす重要な役割があることについても目を向けることが大事だと思う。

   講評   nara

 惜しい! あと16字で目標字数クリアだったのにね。送信時の確認画面でチェックして、足りなかったら一度戻ってチョコッと書き加える! 進級テストのときには、特に注意してね(笑)。
 中3生の課題に「現象面(目に見えるもの)だけにとらわれるな」という主旨の長文があったけれど、第一理由はまさに同じ内容だ。私たちは、目に映るものを第一印象だけで判断しがちだ。もちろん、目に見えるものから得られる情報はかなり多いし、実情・本質につながっているものが大部分だ。だけれども、目に見えないものも確かにあるものね。バレエの本に「白鳥は優雅に水面を動くように見えるけれど、水面下では必死に足を動かしている」というような記述があったことを思い出したよ。
 科学技術は私たちの生活を便利に快適にしたと言われるけれど、それは短い年月の中での評価でしかないのかもしれないね。長文にあった化学肥料もそう。即効性があったとしても、それは継続的なものではない。継続して使うと、逆に本質を痛めてしまうことになるのだね。便利さが結果として私たちに牙をむいてくるのであれば、私たちは「今」の便利さを求めない勇気も必要になってくるのなぁ。
 結局のところ、化学肥料だったり科学技術だったりは、ある一部分だけを突出させて、全体のバランスを崩すという負の効果を持っているのだね。全体はあくまでも細部の関わり合いの結果であり、その一つ一つの細部が機能することによって、よき全体が生まれるということなのだと思うよ。

★東野圭吾の作品はずいぶん映像化されているね。今回は、脚本が意欲的。批判も多いけれど、私は楽しんで見ているよ。さて、本とドラマ、どう重なってどう離れるか。今週も要チェック!

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