低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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高校1・2・3年生
大小の関係 いちご
土とミミズ。普通のミミズは、土を豊にするために決定的に重要な動物である。もしミミズがこの世にいなくなったら植物は滅亡に瀕するだろう。ミミズは毎日、土を食べて生きている。土はミミズの口から入って外へ出ると、また土になる。土と一緒に呑み込まれた新鮮な草の葉や半腐れのわらなどが、ミミズの体内の分泌液によって豊な黒い土になって出てくる。農村で多くの人々が、口にしている「土が死んだ」ということ、それは「ミミズが死んだ」ということだというのは、実に深刻な事態である。
小さいものの役割は大切だ。≪是非の主題≫
一つ目の理由は、小さいものの役割は大切だからだ。学校で行われるテストには大きく分けて二つの種類がある。ひとつは、中間期末などの大きいテストだ。もうひとつは、漢字や英単語などのしょうテストだ。中間期末のテストは内申に大いに関わってくるわけで気を抜くことはできない。だからといって、小テストのほうは気が抜けてしまう人は多い。しかし、小テストの点数が低いことが続くとこれこそ内申に関わる。こんなことにならないよう大きいことばかりに目を向けず普段から小さなことにも目を向けることが大切だ。≪複数の理由一≫
二つ目の理由は、小さいものにも目を向けないと大変なことになるからだ。大国である日本は小さな国であるインドネシアから沢山の海老を輸入している。「あるある大事典150回」(99年9月26日放送分)のデータによると海老の輸入量の多い国のナンバーワンに日本がランクインした。ちなみに輸入量は年間約29トンだ。これだけの量を輸入してしまっているから、もちろんインドネシアの人々は海老が簡単にはてに入らなくなってしまった。冷凍工場で一日働いた時の日給が500ルピア(日本の額で120円くらい)の時レストランでは海老がなんと800ルピアもするのだ。こんな状況では生活するのは大変である。≪複数の理由二≫≪データ実例・長文実例≫
確かに小さいことばかりに気をとられていたら自分たちが進歩できない。しかし名言に「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物のことである」とあるように小さいもののよさを発見することも進歩の一つだと思う。≪反対意見への理解≫≪名言の引用≫
講評 itoyu
添削:1行目「豊に」→「豊かに」、8行目「しょうテスト」→「小テスト」、9行目「だからといって」(「〜ない」、という否定形に使います)→「だから」、17行目「てに入らなく」→「手に入らなく」
講評:「小さいものの役割」について考えられました。是非の主題と1つ目の理由が全く同じになってしまっているので、どちらかを変えましょう。
《2段落目》
「小さいものの役割は大切だから」という1つ目の理由と体験実例。学校で行われる大テストと小テストの話は、身近でわかりやすい実例です。小テストでも気を抜かずに良い点数をキープすることは、大テストの結果と同様に重要なことですね。
《3段落目》
「小さいものにも目を向けないと大変なことになるから」という2つ目の理由とデータ実例。大小の関係を日本対インドネシアという国同士の関係で考えたところがユニークですね。「あるある大辞典」のデータの選出も見事で、大国のおかげで小国がどのような事態に陥っているのかがよくわかります。
《4段落目》
「雑草の美点」の名言の引用より、「小さいものの良さを発見することも進歩の一つ」とうまくまとめられました。
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