創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   本当の意味での保護とは   ここあ

 フィンランドの保健担当機関がある調査を実施したという話をよんだ。結果が、実に面白い。四十から四十五歳の人を六百人選んで、Aグループとし、その人達の健康管理を十五年間続ける。別の同一条件で構成されるBグループをつくり、いかなる健康管理もしなかった。それぞれを比較すると、はっきりとした違いが表れた。なんと、病気になった人の数がBグループの方が、あきらかに少なかったのだ。それについて、調査を行ったところ、治療上の過保護・管理が依存や抵抗力を低下させていたことがわかった。これは子供の教育や育て方についても、言えるのではないのだろうか。今の子は昔と違い、生まれた時から二十世紀にひとっ飛びである。火の起こし方も挨拶の仕方も、知らずに育つようになってしまうのだ。(要約)
 確かに、過剰な過保護や管理は、人間の生きる力を弱める意味でも良くないことだ。(第一の意見)私の祖母は、少し過保護である。少しでも、秋が深まり、肌寒くなってくると「もうコートは出したの?冬用の。」とか「今日は雨が降りそうだけど傘は折りたたみではなく、大きいものをもった?」という調子である。けれど、あまり過保護であると、それはそれで社会を知らない子供に育ってしまう。他にも、家ではあまりテレビを見ないことから、「えー、こんなことも知らないの?」と、よく驚かれる。過保護なことは、悪い面を同時に、持ち合わせているのである。人の顔には、必ず裏表があるように。(たとえ)
 しかし、保護や管理がとても重要なこともある。(第二の意見)人間は一人で育つわけではない。なにかしら、大勢の人の支えがあってこそ、人は人として成り立つのである。いま、長い間実施されてきた「ゆとり教育」が廃止されようとしている。そもそもそれは、「やりたい勉強をすればいい、子供の自由に任されるべきだ。」という、今までの管理や過保護の教育から一転して、いわば放任的な主義への移り変わりであった。しかし、なぜ今廃止されるのか。子供たちのやる気が失われて、勉強をすることしないこの差が広がりすぎたためである。のちに、大きな社会問題なってくるだろう。童話ではあるが、「オーロラ姫」という話がある。あれは、魔女から隠れすむため親のもとをはなれ、妖精たちと暮らしていたお姫様のお話ですが、親と離れていても、妖精たちの真の愛があったからこそすくすくと健康的にそだち、管理があったからこそ魔女からずっと守られてきたのです。(昔話の実例)
 保護や管理は、良いところも悪いところも、両方兼ねている。しかし、「たいせつなのは健康らしい外見ではなく、健康そのものである。」という名言があるように、重要なのは、保護の良い、悪いところを存分に生かし、補うことではないだろうか。(総合化の主題)

   講評   koni


【複数の意見】 長文を読んで、真反対の意見を2つ挙げ、説明することができましたね。

【昔話の実例・長文実例】 おばあちゃんが育った時代は、国が国民を管理し、先生が生徒を管理し、父親が家族を管理するという時代だったという点と、おばあちゃんは優しくて心配性(?)という点を説明にいれておいてもいいね。過保護なようすを具体的に書いたところがいいね。言われたことだけをしていたら、うまくいっていた時代もあったんだけど、そういう時代は、自分らしく生きるという考えは持てなかったんだろうね。
 昔話の実例を挙げることもできました。社会実例からの展開がうまい。

【名言の引用】 よくできたね。

【総合化の主題】 よく考えてまとめることができました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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