国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   自然   いまの

 ヒノキは切られてから二、三百年の間は、強さや剛性がじわじわと増して二、三割も上昇し、その時期をすぎて後、ゆるやかに下降する。つまり、木は切られたときに第二の生が始まって、その後何百年もの長い歳月を生き続ける力を持っているのである。木は同じ種類の物でも、産地によって、材質が少しずつちがう。それは、物理的、科学的な試験によっても証明できないほどの微妙な差であるが、市場では長い経験によってそれぞれを区別し、値段も取り扱いも違っている。私たちは、機械文明の恩恵の中で、工学的な考えに信頼を置くあまり数量的に証明できるものにのみ真理があり、それだけが正しいと信じすぎていたきらいがあった。
 私の叔母さんの家は、古いかやぶきの屋根にケヤキや杉や松やヒノキなどを使って立てられている。うらには、いどや竹林がある。まるでそこだけ時が止まったような雰囲気だ。中の様子も、古い畳などが引いてあって、江戸時代からあるそうだ。夜に行ったら、
「お化け屋敷みたい。」
「こんなところよく歩けるね。」
思わずそういってしまうほどののしかかってくるような闇だ。床板のきしむ音がやけに大きくひびく。私はもう二度と夜に叔母の家には行きたくない。それでも昼間は日の光と、木と畳のにおいがする。本当に江戸時代のような不思議な感じがただよう家だ。
 私の家の近くでは最近木造の家を建てている。最初、木造なんて古いなあと思っていた。でも木の家が、日に日に形作られていくのを見て木の家のかんじも気に入った。家がシートのようなものでおおわれないで、いろんな色の木を見られて私も見るのが楽しみになっていた。そんなうちにこの家に住んでみたいなという気持ちまでわいてきてしまった。(ムリだけど・・・笑)木の匂いがとても気に入った。
 木や木綿のような自然の素材とは、人間にとってはるか昔からすぐそばにあってともに進化をしてきた、なくてはならないものだ。「故きをたずねて新しきを知る」ということわざがあるように一度振り返ってみることでなにか新しいことを得られるということが分かった。これからも自然を大切に生活していこうと思った。

   講評   komiko

 いまのちゃん、こんにちは! 叔母様の家から感じさせる自然のものにふれることをていねいに「体験実例」で書いてくれました。今回もいい表現が光っていますね!

 「要約」は、工夫してまとめることができましたね。キーワードの<要約>もわすれないようにしましょうね。「体験実例」では、叔母様の家からただよう様子をていねいに書いてくれました。「まるでそこだけ時が止まったような雰囲気だ。」といい「たとえ」が書けましたね。「のしかかってくるような闇だ。床板のきしむ音がやけに大きくひびく。」と、素敵ないい表現が書けていますよ! 「前の話」では近所の木造建築の工事現場を見て感じたことを「とちゅうの思ったこと」「ユーモア表現」を入れてまとめることができました。「第四段落」もしっかりと三つのステップをふんで「これからも自然を大切に生活していこうと思った。」と「これからの決意」でしっかりと書き結べました。よかったですよ!

 次は、11月20日(木)に電話をします。課題は「誰もがよく知っている(感)」を読んでの感想文ですのでしっかりと音読をしておいてください。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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