国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   鍵を持つパンドラ   みるく

いやはや、先入観説第二弾である。先日は、先入観という黒い雲で覆われた社会についてだった。本日はこうだ。科学的態度というのは物をよく見るだけでいい。しかし、先入観の性で私たちは物をよく見ているようで見ていないのである。だから目を現実に向けて、向けたことに対して疑問を持ったら実験をするのが一番だ。(構成)
 そもそも人間とはなんのために生まれてきたのだろうか。大地に生まれ、大地で育ち、大地へ戻るという循環を繰り返す人間。大地へお礼を言わなければならないのに、恩を仇で返すようなことをしている人間。破壊された大地に、涙を流すことさえもしない人間。大地のためにと奉仕の日々を送っている人は、この世の中にどれだけいるのだろうか。そして先入観という悪徳極まりない感情を取り入れた人間。現実を忘れ、脳のいい加減な画像に惑わされる人間。先入観という苦悩の糸に絡められた状態で、現実の光の目を見開くのはなんと困難そうに見えるのだろうか。心の声に誘惑されないようにしなければ済む問題なのに。大地への愛を忘れ、共存が必要な世で孤独の強情を張り、大地からやがてしっぺ返しが飛んでくる。これをまともに受けるのは、貴方ではないかもしれないけれど、受けるに間違いないのは貴方の子孫なのである。もし、こういうことだったら? これが現実だったら? 先入観は人間へ大地からの使いなのかもしれない。先入観に惑わされるのは現実を忘れているのだから、大地自らが駆除しても差し支えない。先入観に惑わされなかったら、その人は大地の悲惨な状況を見、速やかで応急な処置をしてくれるだろう。なんと、大地からのしっぺ返しを受ける・受けない、の鍵は、知らず知らずの内に、自分自身の手の平で包み込んでいたのだ。選択肢のあるパンドラのように。世界中の人たちが、その鍵を未来への鍵に置き換えることに成功したら、先入観という繭から脱出できたら、ベールの裏に覆い隠された現実を少しでも覗けたら、私たちの目の前に貧弱にさらけ出された壁に立ち向かうことができるだろう。そしてそれを行うのができるのは私たち人類なのである。私たちは幸福だ。魂の中に喜怒哀楽を持っていて、同時にそれぞれの悩みを解決できる鍵も持っている。それを正しく有効に使わなければ損ではないか。今こそ、私たちが手を取り合って立ち上がり、微笑みあい、人類の歴史を揺るがす新しい第一歩を踏み出すべきだと私は思う。
 今、パンドラが開けてはいけないと言われた箱を開けようとしている。同時に私が開ける事の出来ないように、箱の存在を消す作用を持つ鍵も持っている。どちらの選択肢を選ぶかは自分の自由。そんなことが分かった。

   講評   inoko

 みるくさん、こんにちは。
今回の感想文は、項目などを超えた世界で書かれています。科学的態度を、さらに難しい表現「悩みを解決できる鍵」としています。その鍵を私たちは、有効に使うことをいつの間にかしなくなっているのですね。子ども時代は、飽くなき好奇心があるが、それが成長と共に失われていくと言われていますが、実際はその子どもまでもが、今では子どもらしさを失っています。それは、何に原因があるのか。人間が求めた科学技術の進歩の影響は、私たちが考えている以上にあらゆるところに及んでいるのでしょう。さりとて、何百年も前のような不便な暮らしに戻ることはできない。現代人の悩みはつきないですね。




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