国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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「今を生きる」を読んで きずな
頭の中では、時間は過去、現在、未来に三分割される。ところが、「現在」とはほんのわずかな時間でしかない。それはただちに未来から過去へと繰り込まれる、時の瞬間に過ぎないのである。それなら、日常的に使われる「ただいま現在」の意味とは何か。それは、「予想された未来」を指す。「ああすれば、こうなる」で囲い込まれた時だ、と表現してもいい。それなら、未来とは何か。本来の未来とは、「ああすれば、こうなる」で拘束されていない時間である。僕は、未来の準備のために生きるのではなく、今この瞬間を大切に生きることがよいと思う。
その理由は第一に、その時でなければできないことがあるからだ。今僕は、部活動のテニスに熱中している。とにかく、練習で自分が上手になっていくのが分かるのが、たまらなく楽しい、そんな感じだ。その今を大切にせず、今から受験や志望校のことを気にして勉強ばかりしていても、結局は楽しむタイミングをつかめず、この中学校生活はなんだったんだ・・・・ということになりかねない。だから、楽しむときには未来のことは一切忘れて、現在に集中したほうがよいと思う。
その理由は第二に、未来のために今を犠牲にするのはむなしいからだ。今、中高生の多くの人がストレスをためてしまっている。おそらくは、将来のため、将来のためにと、今を今のために生きず、ガマンを続けてきたためだろう。自分の目標のために、回り道は必要ない。それだけの生き方だったら、人生の余裕はまったくなくなってしまいます。これらの十代のストレス解消法として、第一位にあげられるのは、男女ともにカラオケです。この、未来とはまったく関係のない、今の自分のためのカラオケでストレス解消ができるということは、やはり本当の現在を生きることは大切なのだろう。
確かに、予定を立てることは大切だが、「人が旅行するのは、到着するためではなく旅行するためである。」という名言があるように、そのときそのときを精一杯生きていくことが大切なのだ。
講評 tamon
●要約 前半をうまくまとめていますが、後半の、予定に拘束されない「本来の未来」が失われつつあるという点についても入れるとよいです。
●主題OK
理由1 テニス部での体験を挙げ、「楽しむタイミング」をつかむ、「現在に集中」したほうがよいとうまく表現できています。
理由2 ストレスのデータを挙げて自分なりに説明。将来のために生きるのではガマンばかりしなければならない、余裕のない生き方ではだめだということを裏付けできました。
○文体は常体で統一しよう。(一文だけ「です」)
●予定に向かって努力するという生き方がいいと思いがちですが、そういう人が今、とても多いからこそ、今現在をがむしゃらに生きることが必要だといえるのかもしれませんね。
将来への意味を考える前に、興味、情熱を最優先する、そういう生き方の方が、人間としての幅を広げ、未来の門戸も大きく開くと言えるでしょう。先生は予定通り生きるのが苦手ですが、それはまた別の話か・・・
きずな君自身はテニスを通して今を生きているのですね。レッツエンジョイ。
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