国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   神のいる自然   いまの

 年寄りが行けるような身近な所に、薪採りのできる林があり、また、家のすぐそばには洗濯のできるきれいな小川が流れているといった、この素朴な集落の光景は、日本人にとって一つの原風景といってもよいだろう。背後に山を背負い前には平野をのぞむこの扇状地は、水はけのよい土に恵まれ、またその末端のあちこちからは、一度伏流した谷川の水の一部が再び穏やかな小川となって流れ出している。ここでは、集落を取り巻く山麓の森林は薪炭材、日用材や農用材のほか、緑肥、木の実、山菜から、家畜飼料などに至るまで、さまざまな生活資源を引き出せる宝の山であり、また、そこから流れ出す川は、良質な生活用水を供給する母なる川だったのだ。しかし里山がながく維持されてきたもう一つの理由は、里山が、さきにも述べたような木材以外の、さまざまな資源採取の場としてもつねに利用され続けてきたからである。そこで、天上に唯一の神が在って世界を支配するのではなく、地上のあらゆるものに神々が宿るとみる心から、山や川までが素朴な信仰の対象になっていたのであった。
 私の家の近くにも山がある。そして、その前には粕森神社という小さめの神社がある。そして、その後ろには水道山という山があり、そのまた後ろには、金華山というお城のある山が立っている。夏にその神社を通って山の中にはいると、急に涼しくなって、静かでこわいような、和むような不思議な感覚になる。まるで、異次元へのトンネルをくぐり抜けたみたいに。だいたい、きもだめしをやるのも
「なんかこわいね。」
と思わず言いたくなってしまうような、静かでうっそうとした森である。そんなふうに自然はいろいろな顔をもっているんだなあと思った。
 私のおばあちゃんの家は、四国香川県坂出市というところにある。田舎で周りは田んぼばかりの静かな場所だ。家の近くの山にお父さんと一諸に登ったことがある。
「行きたいところまでいっていいよ。」
とお父さんに言われ、どんどん登っていたが途中からいやな感じがするなあと感じ始めて、山と山をつなぐ通路のような真っ暗な場所にさしかかったところぐらいで、がまんができなくなってしまって、家に帰った。不思議な感じどころじゃなくなってだれかにみられているようないやーな感じがばしばししてきた上に、真っ暗なんてとてもじゃないけどたえられない。やさしい見た目の山の中は、真っ暗でとてもこわいということはかなりのおどろきだった。
 自然とは人間にとって、敬うべき存在だと思う。自然は人間のすごーく年上の先輩だ。「森羅万象」ということわざがあるように、自然にはそれぞれ神がいる。人間も自然を見習うべきだと思う。これからは、自然をもっと身近に感じていきたい。

   講評   komiko

 いまのちゃん、こんにちは! 自然に囲まれることについての感想文では、自然にふれた体験をしっかりと書けましたね。「いやーな」「すごーく」など「のばす音」は、幼い印象になるので「いやな」「すごく」と書けるとお姉さんぽくなりますよ。沢山の字数をよくがんばって書いてくれました!

 「要約」は、大事なをぬき出してくれました。最後にキーワードの<要約>を忘れずに入力しましょうね。「体験実例」では家の近くの自然にふれあった出来事を書けましたね。「まるで異次元のトンネルをくぐり抜けたみたいに」と、素敵な「たとえ」を使うことができていました。「とちゅうの思ったこと」では、自然が持っているいろいろな顔について書いてくれたので、主語の「私は、」を加えて「〜いろいろな顔を持っているのだなぁと私は思った。」と書けるといいですよ。「前の話」では、四国のおばあさまの家に行ったときの登山体験を思い出せました。「不思議な感じどころじゃなくなってだれかにみられているようないやーな感じがばしばししてきた上に、真っ暗なんてとてもじゃないけどたえられない。」と、思いをすなおに書いてくれました。ここでは文末を「私にはたえられない。」とできるといいですよ。「とちゅうの思ったこと」もいい表現で書けていますね!第四段落「一般化の主題」「ことわざの引用」「これからの決意」でかっこよくまとめられています。

 次は、11月27日(木)に清書について説明します。11月4週の長文をしっかりと一日二〜三回音読をしておいてください。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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