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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   今を生きる   きうい

 時間は過去、現在、未来に三分割され、「現在」はただちに過去から未来へと繰り込まれてしまう、時の瞬間に過ぎない。しかし私たちが一般に「現在」という言葉を使うとき、それは「予定された未来」のことを指す。「ああすれば、こうなる」で拘束されてしまった時を、現在とみなしてしまうのだ。本来の未来とは、拘束されてない何が起こるか分からない時間のことだ。現代社会はミヒャル・エンデの「モモ」に出てくる時間泥棒のように、漠然たる未来を「意識しない」という行為で排除しようとする。しかも、子供の持つ唯一の財産、「真の未来」「漠然とした定まらない未来」を惜しみなく奪う。現代社会に生きる人こそ拘束されてしまった未来を取り戻し、時間直線の一点にしか過ぎない現在を生きることが大切だ。
 第一の理由に、予定された未来を思い描くあまり、実現出来なかったときのショックが大きいからだ。スケジュールに刻まれた完璧な計画に向けて今の時間を使うことで、あたかもその予定が実現できたかのような錯覚を起こしてしまう。例えば、演奏会が来月に迫っていてそのためのパート練習や合奏の予定を立て、回数を重ねて練習したとする。しかしその演奏会が成功するかどうかは、完璧に予定通りに練習したとしても別問題なのである。そして成功しなかった場合、大きな後悔が付きまとう。
 第二の理由に、常に未来のための「現在」であっては、今を楽しむことが出来ないからである。コニカの調査で、10代の女性のストレス解消法について、1位カラオケ、2位食べる、3位長電話というデータがあるが、そもそも10代なのにストレスを抱えなければならない現代社会に疑問を感じる。ストレスの要因は人それぞれだが、充実した今を過ごせていないことに大きな原因があるように思う。
 確かに、しっかり計画を立てて未来を予想し、それに備える事は未来の夢を叶えるために大切なことだ。しかし「道は近くても、行かなければ到達しない」という名言があるように、どんなに近い未来であったとしても、何が起こるか完全に予測することは不可能なのだ。予想できない未来よりも「現在」を楽しみ、精一杯生きるほうが充実した生活を送れると思う。

   講評   kira

 きういさん、こんにちは。私たちは知らず知らず「ああすれば、こうなる」のレールの上を進んでいます。そう教えられるし、自らも学ぶからですね。そして、自分らしい時間を失って、いそがしいと嘆きます。自分の「今」を取りもどしたいですね。

 未来のためだけに生きると、とんだ番狂わせがくることがあります。予定はあくまでも未定で、あてにするべきものではないのですね。練習の積み重ねは、決して無駄ではないのでしょうけれど、期待にそわない場合もありますね。

 今を我慢して、犠牲にする毎日ではストレスがたまります。十代からストレスを感じるなんてゆゆしきことです。未来はそれほどに魅惑的なのだろうか。

 たしかに、行き当たりばったりの人生は困りますから、計画はたてて、その上でやはり「今しか出来ないこと」もおおいにやりたいですね。

★【重要】12月1週は進級テストです。ばっちり、振替受けてくださいね !!


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