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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言語の変遷   サニー

 言葉は、語源がわからなくなると、元の語の発音や意味に変化を来すことがある。言葉の正しさを論ずる時にとにかく語源が引き合いに出されるが、語源通りでは、社会状勢の変化のために合わなくなるものが多い。そうかと言って、一々言葉を言い換えるのも大変なことだろう。例えば、「つり革」が適切でないと言って「つりビニール」にしたところで、もし今後ビニールが他の材料に変われば、また名称を変えなければならないだろう。<要約>僕は、言語意識の変化から生じた新しい言葉を使うことは大切でないと思う。
 その一つ目の理由は、一つの言語に新しい言葉を次々と取り入れると、もともとその言語を使う国にあった文化や伝統が廃れていってしまうからだ。ところで、僕の名前の頭文字はKYだ。これは、仕様が無いことだ。だから、学校で「KY=(僕の名前)」になってしまい、いつしか定番になっている。もともとあった誇り高きKYの意味が、僕の名前から急に「空気読めない」というマイナスイメージの意味に変わってしまった。せめて「空気読める」にしてもらいたかった(笑)。
 二つ目の理由は、新しい言葉ばかり取り入れると、その勢いについていけなくて言葉を使いにくい人が出てくるからだ。僕も、その中の一人だ。以前友人たちと遊んだとき、
「MCやって。」
と唐突に言われたことがある。
「MCって何?」
と聞くと、
「メインキャスターの略称だよ。」
と言われたことがある。このとき、なぜこのようなときにメインキャスターという表現を用いるのか疑問に思った。メインキャスターというのは司会者のことではないのか。ということは遊び(そのときは宝探しだった。)の実況説明をするということなのか。やってみてたぶん捜索者にヒントを与える使命なのだろうとわかったが、わからないことだらけだった。皮肉なことにも僕は、時事的な現代語には疎く、いつもそのようなことを言われた場合にはいわゆる「旧語訳」をしてもらわないと会話の意味がわからない。だから現代的な情報に溢れている中学生活では、何かと事欠いているのだ。
 確かに、時代に合わせた使いやすい言葉を用いると、伝えたい意思が伝わりやすいという意見もある。しかし、昔からある言葉には伝統があり、何千年も前からある言葉の文化を大切にしていくことが必要だと思う。だから、僕は、言語意識の変化から生じた新しい言葉を使うことは大切でないと思う。これから、僕は、新しい時代の文化についていきながらも、古き良き文化は大切にして、受け継いでいきたいと思う。

   講評   komiko

 サニーくん、こんにちは! 今回の長文を読んでの意見文は、古くからの日本語と言語変化による新しい言葉について考えてくれましたね。大事なポイントをしっかりと意識して楽しい「体験実例」を引き出してくれましたね。

 「要約」をバランスよくすっきりとぬき出してくれました。「僕は、言語意識の変化から生じた新しい言葉を使うことは大切でないと思う。」と「是非の主題」でテーマに対する自分の意見をはっきりと表した後に、「理由一」として「一つの言語に新しい言葉を次々と取り入れると、もともとその言語を使う国にあった文化や伝統が廃れていってしまうからだ。」として流行語「KY」がサニーくんのイニシャルと同じであるために呼び名になってしまっている「体験実例」を書けました。「もともとあった誇り高きKYの意味が、僕の名前から急に「空気読めない」というマイナスイメージの意味に変わってしまった。せめて「空気読める」にしてもらいたかった(笑)。」と「ユーモア表現」を交えて「途中の感想」をしっかりとまとめられましたね。「理由二」では「新しい言葉ばかり取り入れると、その勢いについていけなくて言葉を使いにくい人が出てくるからだ。」として自分もそのような戸惑う体験をしたことを「MC(メインキャスター)」の例を挙げて『皮肉なことにも僕は、時事的な現代語には疎く、いつもそのようなことを言われた場合にはいわゆる「旧語訳」をしてもらわないと会話の意味がわからない。だから現代的な情報に溢れている中学生活では、何かと事欠いているのだ。』と、哀愁を感じさせる「途中の感想」が書けました。サニーくんらしさがよく表れていますよ!第四段落では「反対意見への理解」「名言の引用」「是非の主題」「これからの結び」と、しっかりと書けています。「これから、僕は、新しい時代の文化についていきながらも、古き良き文化は大切にして、受け継いでいきたいと思う。」と、かっこよく書き結べましたね。

次の12月23日(祝・火)の清書は「お休み宿題」となります。清書されるのは、2週目の「社会の秩序」などがいいと思います。「要約」の部分は全て省いて、その代わりに「書き出しの工夫」の「音」や「会話」を付け加えるようにしましょう。「名言の引用」の前に接続詞の「しかし、」を補うようにしましょう。清書書きを送信するときには「読解問題」の答えも忘れずに送ってくださいね。 次の電話をするのは、1月6日(火)です、楽しい冬休みをお過ごしくださいね!

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