国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   感想文   きずな

 語源がわからなくなると、もとの語の発音や意味に変化を来すことがある。漢語の場合には、それに使われた漢字が忘れられると、意味用法の転ずることが少なくない。言葉の正しさを論ずる時にとにかく語源が引き合いに出されるが、語源の通りでは社会情勢の変化のために合わなくなるものが多い。社会は複雑になり、人の心理も単純ではなくなるから、語源の通りであることが正しいということになると、今の現実の社会には合わないことになる。しかし、僕は実態に合わせて言葉を変えていくべきではないと思う。
 その理由は第一に、頻繁に言葉を変えると混乱が起こるからだ。「週刊朝日」に、電車の「つり皮」は現在は皮でなくてビニールを使っているから「つりビニール」、「枕木」は、近年は木ではなくてコンクリートを材料としているから、「枕コンクリート」と言うべきではないかという考えが掲載されていた。確かに、もっともだという人もいるかもしれないが、一々言葉を言い換えるのも大変なことだろう。「つり皮」が当たらないからと言って「つり皮ビニール」にしたところで、もし今度ビニールが他の材料に変われば、また名称を変えなければならないだろう。さらに、ひとつも合わないと結局多くの言葉を変えることになり、こんがらがってしまうだろう。
 その理由は第二に、日本の文化に根付いた慣れ親しんだ言葉には愛着があるからだ。現在にほんにはとても多くの言葉があり、その中には、外来語も多数まじっている。外来語には、すっかり普段の生活にも馴染んで、よく使っている言葉もあるが、ほとんどの人に知られていない言葉、意味が分かっていない言葉が多く見られる。例えば「ユビキタス」「エンフォースメント」などの言葉は、外来語の定着度調査における理解度が、四%にも届いていない。これは実態に合わせて言葉をどんどん作ったり変えたりしてきたせいだ。
 確かに、実態と言葉が一致している方がわかりやすいこともある。しかし、「自分が心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。という名言もあるように、自分になじんでいる言葉を使った方が実感がわくのではないか。

   講評   tamon

●要約OK。語源が忘れ去られ、本来の意味用法ではない言葉はたくさんありますね。語源の通りであることが正しいということではないですが、本来の意味もやはり大事ではあります。反対側から述べてみるのもおもしろいですね。先生はよく揚げ足取りをしていました。きずな君はそんなことはしないかな。

●理由1は長文からの引用ですね。「つり皮」の引用から自分の考えを述べることができました。これに似た自分なりの例が挙げられると完璧だったね。

●理由2はデータをうまく使えました。コンピューター用語は初心者には本当にわかりにくいです。ユビキタス、エンフォースメントはどんな言葉がしっくりくるのでしょうね。ぴったりな従来からの日本語があるとわかりやすくなりますよね。

●反対理由に触れ、最初の意見でまとめました。名言OK。名言は自分の中にも刻んでおくと考える柱になりますね。

☆言葉の勉強になるので、たとえも考えて入れてみてね。楽しいたとえ、意表をつくたとえを期待しています。

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