創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉の力   野球小僧

私たちは、「手をあげよう」と思えば手が上げられる。手を上げるには、たくさんの筋肉の複雑な収縮が必要なのだがそれについては、私たちはなにも知らないのに手をあげられる。このような現象を随意運動というのだが、要するに「手を上げよう」という目標に向かって脳が働くのだ。
何をするにしろ、どうしたら失敗するかということを知っていて失敗することはめったにないが、どういうわけか失敗してしまう。成功した経験がないと「成功」ということばでは脳は成功に向かって働かない。以前に成功した経験があると、そのときの脳のはたらきがひとりでに進行して、成功を重ねることになるのだ。
確かに、言葉が行動にプラスの影響を与える面はある。僕にもこんな経験がある。野球のスイングについてのアドバイスで
「脇を閉めてコンパクトなスイングを心がけろ」
と言われた時と、
「バットのグリップエンドにボールを当てるように振り抜け」
と言われた時では、後の言い方の方が非常に分かりやすいと思う。野球をやっていない人にとっては「グリップエンド」はあまり分からないかも知れないが、「脇を閉めて・・」の方が余計分かりにくいと思う。なぜかというと最初に言った方はやることが「脇を閉める」と「コンパクトスイング」の二つあるからだ。それに比べて後の方は「グリップエンドにボールを当てるように。」と例えで言っている。だから自然に脇を閉めたコンパクトなスイングができるというわけだ。このような体験から僕は微妙な違いで言葉の力が変わるのだと思った。
しかし、言葉が行動のブレーキになることもある。例えば失敗したらどうしようと思うと失敗しやすくなる。僕もそういう経験がある。また野球の話だが、ある日の練習でのことノックで全員がミスなしで捕るまで終われないという連帯責任のような練習があった。そのノックで僕は7番目ぐらいの所にいた。1番、2番、3番、4番・・と順調にみんなが捕っていった。そして6番目が捕って次は僕だ。僕がエラーしたら、また最初からで1番から6番はもう一度初めからやり直さなければならない。でも僕はそこで、
「エラーするかもしれない」
と思ってしまった。思った通り見事にエラーして、1番から6番に僕は白い目で見られた。
昔話の桃太郎は、「鬼に勝てる」と思ったから成敗できたけど、「負けるかも」と思っていたら負けていただろう。
確かに言葉には大きな力がある。しかし、大事なことは、言葉自体にあるのではなく、その言葉を実感できるような体験を蓄積していくことではないだろうか。「短所をなくす一番よい方法は、今ある長所を伸ばすことである」という言葉があるように、言葉の持つプラス面を生かしていけば、そのマイナス面も自然になくなっていくはずである。

   講評   kiri



 こんにちは。今年一年がんばったね。
 最後の清書もりっぱにしあがりました。
 来年は受験勉強も始まり、忙しくなると思うけれど、暗唱もできる限り挑戦してみてね。
  
                   

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