創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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カルチャー・食(ショック) かゆと
数年前、私は米国の言語学者のT氏と親しくなった。そして、ある時、東京の家へ、招待された。そのT氏の家は、古い日本家屋、しかも、畳に座蒲団、冬は炬燵に懐炉という見事な日本的生活ぶりだった。さて、そのT氏の家の夕食では、おかずと共に白い御飯が茶碗に盛って出された。私はてっきりおかずと御飯を共に食べるのかと思った。しかし、その御飯は、油と香辛料で調理した、一つの料理だった。食事というものは、色々な条件に制約された、文化という構造体の重要な部分の一つだ。他の文化と自国の文化に共通があるからといって自国と同じように考えるのは誤りだ。
前テレビで、バナナは野菜か果物のか調査をしていた。なぜそんな事調べるのだ、果物に決まっているではないか。そう思うかもしれない。もっとも、バナナは、甘いし、おやつにも食べる。しかし、産地のフィリピンでは、バナナは野菜である。輪切りにして揚げたりするらしい。とても意外だった。
他にも、塾の問題(国語)にこんなものがあった。
「私(筆者)は、中国へ仕事で行ったことがある。そこで、中華料理をたくさん食べたが、一度、朝ごはんに、卵かけごはんが食べたくなった。だから、中国人に、
『生卵をくれ』
と言った。
中国人は一瞬戸惑ったような顔をし、
『本当に生卵をか?』
と聞いた。
『そうだ。』
と私は言った。中国人は、困った顔をして、生卵を持ってきた。そして、卵を割って、飯にかける私を見て、呆然としていた。」
この後、筆者は、見事に腹をこわしたらしい。
このことから、中国には生卵を御飯にかけるという習慣がない、いや、そもそも卵を生で食べないのかもしれないとわかった。加熱処理するからと、もしかしたら、冷蔵庫に入れていないのかもしれない。
このように、食文化の違いから、色々なことが起こる。また、それは大体悪いことだ。こうしたことを防ぐには、まず、相手の国の文化(この場合は食文化)をよく知り、その上で旅行をしたりするべきだとわかった。「井の中の蛙大海を知らず」ということにはならないように、大海を知る蛙のような大きな世界を見られる人になりたいと思う。
講評 miki
すっきりとひきしまった、良い清書作品に仕上がりましたね。たいへんよくがんばりました。(^_^.)
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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