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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   地球意識への脱皮   マロン

 固体意識から地球意識への脱皮。とても難しそうに聞こえる言葉である。これは具体的にはどんなことなのだろうか。
 固体意識,つまり自分の利益を考えることはもちろん大切だ。スポーツやテスト,コンクールなど,みんな「自分が他の人に勝ちたい!」という思いでいっぱいである。
 私もこの前,クラス対抗のバスケットボールの試合のときにもそうだった。練習のときから,自分のクラスが優勝したいと思い,一生懸命になっていた。私たちのクラスだけでなく,他のクラスもそうであった。だからこそ,互いに力をつけていったのである。勝ちたい,優勝したい,自分の利益を考えるこんな気持ちが,私たちの成功を導いているのではないだろうか。
 しかし,全体の利益を考えることも必要だ。昔話の桃太郎でも,桃太郎は,鬼の宝がほしかったから戦ったわけではない。自分の利益のためではなく,村人たちを救いたいという思いやりから鬼退治に向かったのだ。また犬やキジたちも,自分たちの利益だけを考えていたら,キビダンゴ一つだけでは,はるばる鬼が島まで行かないだろう。
 このように自分のことだけではなく,相手のことを考えることは大切である。けれども,相手のことだけを考えるだけでは視野が狭い気がする。私たちは,自分,相手のことだけではなく,他の国のことも,人間のことだけではなく,他の生物のことも考えていく必要があるのではないだろうか。
 自分たちの国のことばかりを考えていても,貿易や文化交流など他国とのつながりは生まれない。植物のことを考えなければ花は枯れてしまうし,生き物を忘れていては,たくさんの動物たちは絶滅してしまう。わたしはこの前,ニホンカワウソの保護運動についての本を読んだ。人間たちは昔から毛皮のコートや薬を作るためにニホンカワウソを捕まえ,建物を建てるために堤防を壊した。そして彼らの住家である川を汚してきた。こうしてニホンカワウソは今,絶滅の危機にある。そこで最近人間は川をきれいにしたりして,保護運動をしているのである。昔人間が,カワウソの気持ちも何も考えていなかったせいでこんなことになってしまい,私はよくないと思った。他の生物のことを考えられるような余裕が私たちの中に生まれれば良いと思う。
 確かに自分の利益を考えることも全体の利益を考えることも大切だ。しかし,最も大切なことは,自分の利益の追求が他の人々の利益に結びつくような社会を作ることだ。「私たちの幸福が,他の人々の不幸に支えられているものであってはならない。」という名言があるように。みんなの利益が一致するような世の中,そして固体意識から地球意識への脱皮を一人一人ができる世の中になったらいいな,と思う。

   講評   miki

 手直しを、充分にやって、スリムな作品に仕上げて、見違えるような清書になりました。(^.^)/~~~  
  

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