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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人生を変えるタイミング   例のあの人

 まさにこのときというタイミングを表す言葉としてそっ啄の機という言葉がある。ほかの人たちとどれほど親しく交わっていても得られなかったものが、何気ない出会いで与えられる。ここにそっ啄の機が認められる。それにめぐり合えたとき、奇跡がおこるというけだ。『論語』の冒頭にある一句も、そっ啄の機はいつやってくるかしれない、と教えているのであろうか。
 わたしは、とてもタイミングがよくて得をしたことがある。それは学校での漢字テストだ。私の学校では、毎週ある小テストと、抜き打ちで行われる大テストがある。ある日、漢字の勉強をしようかな、と思って漢字の復習を三日間くらいやった。するとなんと翌日学校で漢字抜き打ちテストがあったのだ。授業が始まると、先生が
「今日は漢字テストをやります。机ひらいて。」
と言った。いきなりのテストだったので、みんなは
「ヤバイ、練習してないよ。50点以下だ。」
と心配そうに口々に言う。私は運よく復習をしていたので、内心ではガッツポーズをしたが、みんなが悲しんでいるとこで「復習してきたから大丈夫。」と笑顔で言えないので、みんなと同じように「どうしよう、どうしよう。」と演技をした。顔は悲しいけど、心では満面の笑みだ。そして、復習してきたこともあって、その漢字テストではみんなより少しいい点が取れた。でも、その後、勘を頼りにしすぎてしばらくはテストないから大丈夫、と思って勉強しなかったら、見事にテストがあったという悲劇が起こった。
 また別の日、休日なのに珍しく早く起きてしまって、家族はみんな眠っていたので一人でテレビを見ていると、その日、宇宙服が着れるというイベントをする、という知らせがあった。その時わたしはまったく宇宙に関心がなかったが、宇宙服が着れるというのはなかなかないものだと思ったので両親にこういうイベントがあるから行きたいんだけど、と伝えた。すると、両親も大賛成でそのイベントが行われている場所へ向かった。行くと、まだそのイベントには早かった様子だったが、スタッフの人たちがとても優しくて、
「まぁ、ちょっとはじめるには早いけどいっか」
と宇宙服を着させてくれた。おなじみの宇宙飛行士が船外実験のときに来ている白い宇宙服ではなく、オレンジ色の宇宙飛行士たちが地球へ帰還してくるときに着る宇宙服を着た。最後にヘルメットをかぶる。これが意外と重くて、すぐはずしてしまった。大きいサイズだったので手袋もブーツもぶかぶかだったが、一瞬、宇宙飛行士になった気分になった。そのときからわたしは宇宙にとても興味がわいてきて、宇宙についていろいろ調べたり、博物館に行ったりした。国立科学博物館の宇宙のところに一日中いても飽きなかったほどだ。そして去年の夏休みの自由研究でも宇宙について調べ、まとめた。もし、あの日になんとなく早く起きて、あの知らせを聞いていなかったら、わたしは宇宙になんの興味のないまま暮らしていただろう。そっ啄の機とはまさにこのことではないかと思う。
 わたしは、そっ啄の機、タイミングは人生を変えるといっても過言ではないと知った。たとえば、今度宇宙に行くことになった宇宙飛行士の山崎直子さんは、子供の頃銀河鉄道999を見て宇宙に憧れ、宇宙飛行士を目指したそうだ。このように、時にタイミングはその人の人生を変える。私たちは、そのタイミングを見落とさないように生きていかなくてはいけない。

   講評   arare


 例のあの人さん、こんにちは。朝は早起きをしてテレビを見たのは、まさにそっ啄の機でしたね。宇宙のことを考え出すときりがありません。昔正しいとされていたことも次々訂正され、真実は何なんだろうと興味は増すばかりです。

 そっ啄の機は「果報は寝て待て」のように幸運をただ待っているのとはちがいます。チャンスをとらえるための準備が必要なのですが漢字テストの話はまさにぴったりです。そのあとの失敗談も「二匹目のどじょう」はいない好例です。なにか知っていることわざを入れてみましょう。

 項目シールをはらないかわりに(要約)などのことばを入れておいてください。そうしないと正しい評価がされません。 

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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