国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   われわれ自身は必ずしも意識して   おめか

日本語だと、「ボクは寒イ」はよいが、「彼ハ寒イ」というのは不自然に聞こえる。一見、日本語の方は筋が通っていないように思えるが、それなりの論理は背後にある。つまり、寒いと感じるのは本人の感覚であり、それを本当の意味で体験できるのはその本人だけである。したがって、自分の寒いのは自分で分かるから良いが、同じことは他人についてはできないはず、というわけである。この種の例は言語のいろいろな面で、またいろいろな抽象度で、見出し議論することが可能である。そこで見出される特徴も、この言語特有のものから、どの言語にも普遍的なものに至るまで、さまざまな段階のものがあろう。この点における言語の働きは、人間という存在にとって「無意識」の働きにもある程度類比できるのではないか。いや、むしろ、「無意識」の方がいろいろな意味でその働きを言語に負っているのではないか。こういった反省にまで進んでいくことになるのである。謙虚なことはいいことだが、もっと自分に自信を持った生き方をしていきたい。謙虚なことはいいことだが、もっと自分に自信をもった生き方をしていきたい。
 そのためには、第一の方法として、失敗や批判に恐れないことだ。例えば、人は何かと、自分だけ孤立すると大人数のところへ飛び込みたくなる習性がある。それと同じで、自分だけ孤立した意見を持つと、それ以外のまとまった意見に変えたくなってくる。でも本当は自分の意思があるのだから、それを主張するべきだ。けれど人数のことや他人のことだけ考えてころころ変えてしまったら、段々と自分の意思がなくなるどころか、なんでも人に合わせるようになってしまう。やはり自分の意思や意見は大事だし、自分の人生に関わる選択をしなければならないときだってある。そんなときにいちいち人に合わせていたら一生幸せになることができないのだ。
 第二の方法として、積極的に海外の人と交流する中で、日本文化の狭い枠にとらわれない考え方を身につけていくことだ。伝記によれば、福沢諭吉は、学校の中での生徒の先生に対する形式ばったあいさつを省略するなど、合理的な考えを持っていた。これも書物を通して外国の物見方に触れたからであろう。
 確かに、それぞれの文化の個性を守ることは大事だ。しかし、それが無自覚に行われているのであってはならない。『自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないとついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう』という言葉がある。日本の文化の中で生きていると、自然に日本的な考えが当たり前だと思ってしまう。もっと大きな視野で自分を見直すことが必要である。だから、もっと自分に自信をもった生き方をするべきなのだ。

   講評   mako

 題は自分で考えてみよう。項目を入れてしっかり書くことができました。
 題材は一般例でなく、具体的な体験や見聞した話を入れるといいね。遠慮して自分の意見を言わずに後悔したことや自己主張したために周囲から浮いてしまった体験が書けそうです。
 日本では「出る杭は打たれる」ということわざがあるように、謙虚で控え目にした方が得で生きやすい社会だったからそうしているだけで、日本人が本質的に謙虚で控え目というわけではないことを実験で証明した学者がいます。事実、戦国時代は今のアメリカのように自分の能力をどんどんアピールできた者だけが出世できたと言われています。人間は、社会に適応して生きていくために、積極的にも謙虚にもなれる力を持っているのね。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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