創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日2259 今日1060 合計5932
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   他人に合わせると   ダースベーダー

社会は個人から成り立つものとされている。しかしながら、現実の日本人の多くは世間の中にいる、一人の人間として行動している部分のほうが多いのである。日本人はできるだけ自分の能力を必要以上に示さないようにする。日本人が何より怖いと思っているのは「世間」から爪弾きされることだからである。私は世間というものにとらわれすぎるのはよくないと思う。
 私の通っている中学校では、「人間関係」のトラブルが絶えない。私のクラスの女子に実際に聞いてみたところ、
「女子はグループにいる限り中立の立場にいることは許されない」
と言っていた。というのも女子はグループの仲間同士でのトラブルは「どっちの味方をするのか」ということを白黒させないといけないのである。そこをはっきりさせないとどちら側の友達にも受け入れてもらえないという。だから
「選択をせまられたときはすごく悩むし、どちらかには絶交されるわけだから慎重のなる」
と言っていた。結局どちらの言うことも正しいと思ったらどうするのか、と聞いたら
「そりゃ人数の多い友達の味方をする。だって人数の多いほうが寂しくないし、いじめられる可能性も少なくなるからね」
と答えた。
 確かに私も大勢が正しいと言っているとなかなか反対できないものである。ある調査によると、行きたい旅行先(日本交通公社 1997年) 1位オーストラリア 57.2% 2位ハワイ 48.4% 3位カナダ 47.6% 4位スイス 45.6%というデータがある。このデータを参考にすると、自分の旅行先も周囲の影響を受けていることがわかる。
 確かに世間や周りの人間にあわせることも大切だが、「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう」という名言もあるように、周りの世間に振り回されず自分の意思をもって生きることが大切だ。

   講評   hira

 女子中学生の世間も大変だなあと思わせる実例でした。ですが、面白いのは、そういうことを頭で分かっていて話す女子とそれを「へえ大変だね」と質問し返しながら話している男子(ダースベーダー君だね笑)がいるということです。これもある意味、女子からすると世間から外れることが出来る相手がいていいことなのだろうなと思ったよ。興味深い話でした。
■第一段落 ● 是非の主題
 ポイントを押さえて要約してある。主題も「世間というものにとらわれすぎない方が良いと思う」とまとめられた。
■第二段落 ● 複数の理由 ◎ 体験実例
 「第一の理由として世間にとらわれすぎるときゅうくつだからだ。」とはじめに理由を述べると良いでしょう。びっくりするような話でしたが、それをこんな風に教えてもらえることと、その教えてくれた女子の分析力が面白いなと思いました。
■第三段落 ● 複数の理由二 ● データ実例・長文実例 ◎ ユーモア表現
 「第二の理由として、自分の意見を持ちにくくなるからだ」として「結局どちらの意見も正しいのと聞いたら」の文章に繋げていくと良いでしょう。これも質問もその答えも興味深いね。データ実例も上手く使えている。恐るべし世間。
■第四段落 ● 反対意見への理解 ● 名言の引用 ● 是非の主題
 難しいことではあるけれど、まとめはその通りだね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)