国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日2126 今日125 合計7123
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   小さな大人が復活するとき   えひな

 現代はアンデンティティ不定の時代である。近代以前では、大人になることが共同体の一員に属することだったが、今では元服などの行事もなくなり、学校教育で大人と子供をわけているのだ。また、昔は子供期というものがなく、自由に大人の集団の中に入っていったが、今では子供たちは隔離されて大人の集団に入ることはまずなくなっているのだ。だから私は子供としてではなく、小さな大人として生きていきたい。
 第一の方法として、学校以外でも社会に参加することだ。私は英会話に行っているのだが、50代くらいの叔母さんが多い。そういう人たちと同じグループで英会話するときがある。終わったあと話したりすることがあるのだが、いつも世間話になってしまう。でも、とてもおもしろい話で学校の友だちと話しているのとはやはり違うし、長く生きている分だけ考え方もかっこよかったりする。そういう場面を歩んできて、私は普段は人見知りするのに最近では叔母さんだけでなく、積極的に自分から話しかけれるようになった。そういった部分でも、少し成長した。
 第二の方法として、大人も指図するだけでなく、自分たちが見本を見せていくことが大切だ。私も学校で先生に何かしろ、と言われたとき、先生たちは結局できるのだろうか、と思ったことがある。反抗期ではなく、一人の人間として疑問なのだ。しかも、私たちははじめてのことをやれと言われてもできやしない。だからこそ、大人が見本となるものを実践してもらいたい。以前読んだ長文で、「子どもたちは駆逐されて、家の中に閉じ込められてしまった。多くの子どもは小さな家で飼育され、学校では厳しい管理の下に画一的な教育で締め付けられている。」という部分があった。これも、私たちを小さな大人として見ずに子どもとして扱っている。隔離しても、私たちは何も学べないのだ。だから隔離などせず、自由にして大人たちは私たちに教えられることをとことん教えていくべきだ。
 たしかに、学ばなければいけない最低限のものだけを受け取っていくことも大切だが、「行動するためには、多くのことに無知でなければならない」という言葉があるように大人から学ぶときは素直な気持ちで学ぼうという気持ちが大切だと思う。また、それだけでなく、小さな大人としての自覚も大切だと思う。だから、私は子供としてではなく、小さな大人として生きていきたい。

   講評   huzi

 学校教育制度や家庭環境の変化が、子どもを社会から切り離している。長文にはこのように記されていますが、今どきの子どもは、大人の目に見えないところで社会の一部を垣間見ているようにも思えます。そこには、大人社会で要求される責任や義務などはなく、ひたすら楽しくおもしろい部分だけが強調されているのですが。
  要約のボリュームはちょうどいいですね。「だから」はいらないかな。前の文章とのつながりなしで、自分の意見は別のものとして述べましょう。
  【方法】の一は実体験からえた意見がとてもいいです。ehinaさんもこの教室では小さな大人として扱われているのですね。気持ちいいでしょう。
 二番目の【方法】には、【長文実例】を応用できたね。大人が「相手は子どもだろう、絶対行くことを聞くだろう」という姿勢で子どもに接したとき、子どもはそこにある「大人の立場を利用したずるさ」に敏感に気がつくのですね。鋭い意見です。隔離などせず…以下は、隔離して押し付けるのでなく、対等の立場で大人は私達に教えるべきだと展開してもいいでしょう。
 【名言引用】、意見を引き出すのに知恵を絞ったね。「受け取っていくことも大切だが」は、「受け取っていくのも大切であるし」と、続く意見を追加的に述べたほうが合いそうです。Aも大切、Bも大切。しかしそれだけではなくCも…という流れが自然。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)