国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   大人へ向けての意識   光龍

近代以前には、子ども期と呼べるような時期は存在せず、子どもはみな小さな大人であった。幼児期をすぎると、ごく早い時期から子どもは大人の集団に仲間入りして、かれらの話や行動のなかから見よう見まねで大人社会の規範やそのありさまを学び、明瞭に問題化されることとひそやかに語られることとの区別などを身につけるようになっていった。大人はそういう子どもたちに比較的無頓着だった。一部の選ばれた身分の人々を除けば、子どもに「教育的な」見地から善悪の基準について意識的にかかわろうなどとはせず、現在ならば子どもにそんなことを知らせたり見せたりしないほうがよいと思われることでも、平気で知らせたり見せたりしていた。というよりは、自然にそれらのことは、子どもの目にさらされてしまっていた。僕は、子供はもっと早く大人になるべきだと思う。
そのためには、実際の社会体験することだ。大人の社会を体験することでしか身に付かないこともあるからだ。僕は、一昨年の秋、郵便局に職場体験学習をさせてもらいに行った。二日間やったのだが、一日目は、郵便配達に自転車で出かけた。二日目は、局内で郵便を住所ごとに分けたりする仕事をやった。一日目も二日目も、担当の方は同じだったからか、一日目は神経が張り詰めていた感じだったのだが、二日目になると、気持ちが緩んできてしまった。口調も敬語でなかった時もあった。僕は、これを通して、働くまでにきちんと大人の話し方を身につけなくてはいけない、と思った。このときは、中学生だからと、多めに見ていてくれていたのだろうが、就職してはそうはいかない。
また、社会も、いつまでも若者を子供扱いせず、重要な役割にどんどんつけていくことだ。年功序列などの考え方では、若者があまり経験を得ることができない。ニートや引きこもりなどは、親が若者を子供扱いするから、存在しているのではないだろうか。昔の人は、早くから子供を大人と同等として扱った。徳川家康は、六歳から人質として生きていた。徳川家康は、幼いころから人質という重要な役割についていた。小さい頃から、プレッシャーに打ち勝ってきた家康だからこそ、江戸幕府を作れたのだろう。
確かに、世の中が複雑になると、子供という期間が長くなる傾向がある。しかし、「もともと地上に道はない。歩く人が多くなれば、それが道になる。」という名言がある。このように、若者一人一人が、自分は子供ではない、と心がけることで、社会が変わっていくだろう。やはり僕は、子供はもっと早く大人になるべきだと思う。

   講評   tama

 社会が複雑になり、価値観も多様化している現代では、子どもと大人の境界線があいまいになっているばかりではく、「大人になりきれない大人」が増えているように感じられます。いくら子どもであっても、責任のある仕事を任せられることによって、社会の一員としての自覚が生まれるのです。若者が積極的に社会活動に参加することはもちろん、社会全体としてもその受け皿を用意し、社会に関わる機会を増やしていくことを考えなければならないということですね。個人的なものから社会的なものへと、2つの方法を考えて展開したところは、とてもよいと思います。

【実例】 郵便局の職場体験で、社会人としてどうあるべきかを考えることができたのですね。この体験実例はいいですね。
 現代社会で問題となっているニートや引きこもりについて考えたこと、幼少期の徳川家康が、一人前の人間として重要な任務を全うしたことなど、豊富な実例を挙げつつ、論点がぶれていないところはさすがです。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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