低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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他人と分かり合うために 青藍
自分は他人とは違うのだ、という考えは誰しもが持っているものだと思う。自己中心的な考え方から脱却して、自分のことを考えるのと同じように他人のことも考えられるようになるべきだ。
そのための方法として第一に、「相手も自分と同じことを思っている」という可能性の存在を認めることである。
「自分の周囲に同類はいない」という姿勢でいると、他人から見た自分もまた「思いの通じない人間」になっていると課題文中で述べられている。私は中学生の頃、友人に対して「自分は表面上のつきあいをされているのではないか」と疑ってしまうことが何度かあったが、相手もおそらく同じように考えていたのだと思う。その友人とはもう連絡を取り合わなくなってしまった。
自分だけが相手の真意を見抜いている、ということは無いのだと認識しなければならない。
確かに、自分にとって都合良く考えることも時には大切だ。
自分を勇気づけることが必要な時もある。しかし、「人の痛みを知るためには、相手と同じ境遇に立たねばならない。」自分のことばかり考えていては、相手と分かり合うことなどできないのである。他人のことを考えられる視野を身につけなければならない。
講評 hamura
内面的にもたいへん深い作文でした。感動します。相手のことを考える、自己中心的にならないようにする、というありきたりのようですが難しい問題に、どう対していけるかを考えること自体が大切だと思います。自分と同じように相手も考えているだろう、と認識することは、自分の考えを客観しすることです。それができるようになるのは素晴らしいことでしょう。
自分に都合良く考える→自分を勇気づける、という点に関して、短い例があるとなお分かりやすくなります。周囲の反応を気にして萎縮せず、堂々と「大丈夫だ」と言い聞かせて取り組むことなどでしょうか。
今回のような、自分のことや、内面的なことに関する感想文では、いっそう具体例が大事になります。その中で、友人の話など身近なことに触れられたのはすばらしいです。
また、逆に、今度は社会的一般的な例に移行するのも難しそうですね。大人社会、地域社会、国際関係など、多くを学んでどんどん広げていけそうですね。
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