創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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行間と余白 うさちゃん
確かに、私は、新聞が一生懸命に論じようとしている主張の、あまり良い読み手ではないような気がする。どちらかといえば、私は、行間と余白の読み手であるのかもしれない。そういう意味で私は、新聞を、月一度とか二度ではなく毎日立つ縁日のような物であると見ているふしがある。だから、あえて大胆なことを言わせてもらえば、一年に一回か二回は、新聞休刊日の代わりに、公募して素人に編集をまかせる日とか、政治面、学芸、芸能、広告といった区別を全く取り去った日とかがあってもいいはずではないかと思われる。
私は、行間や余白といった物にもっと目を向けるべきだと思う。
行間や、余白のように、役立たない物が重要な役割を果たしていることがあるからだ。
最近、父が食事中にテレビをつけていることがある。その内容とは、『雑学王はだれだ?』とか、『超難関雑学問題シリーズ』とか言う内容が多い。芸能人が次々と雑学問題をこなしていくのを見ていると、こんなどうでもいい知識も役に立つ時もあるのだなと思うことがよくある。そういう知識を必要とするのは芸能人だけではない。研究者、学者などの専門の人達も雑学という物を必要とする。このようなことから、一見どうでもよく見える知識、いわゆる雑学も、つかいようによれば、うまくいくということが分かった。
また、第二の理由としては、行間や余白がないと疲れてしまうからだ。
データとしては、「勉強嫌い七割超す」というデータが上げられる。学校以外で勉強を「全く、または、ほとんどしない」41% 勉強は好きか「そうは思わない・どちらかといえばそう思わない」73・5% 対象 全国の高校三年生約十万五千人。となっている。(文科省 学力テスト・学力意欲アンケート)
これは、本を読むか読まないかという検査でも同じような結果が出るだろうと私は予測する。その理由は、本を読まないイコール文章を読むのが嫌いということだろうと私は思うからだ。文章を読むことが嫌いとなれば、数学でも何でも勉強に文章はつきものなので、勉強も嫌いになるのは当然だと思う。しかし、だからと言って余白も行間も少ない本を読むとくたびれてしまい、さらに本が嫌いになる。まずは余白も行間も多い読み易い本から読み、レベルを上げていくのが良いだろうと私は思う。私も実際そうであった。
確かに、中身が充実しているのも大切だ。
しかし、「雑草とは、まだその美点が発見されていない植物のことである。」という名言もあるように、
行間や余白の存在を侮ることは出来ないと思う。
講評 tama
時間に追われる現代人は、必要なことをいかに効率よくこなすかといったことにばかり目を向けてしまいがちです。新聞のように多くの情報があれば、必要な部分だけを拾い読みするほうが効率がよいのは確かですが、「一見役に立ちそうもないもの」に目を向け、その役割について見直すことも必要ですね。
【複数の理由・実例】 雑学とよばれるものは、役に立つかどうかはわからないけれど、知っていれば話題も豊富になるので、芸能人にとっては必要不可欠なものなのかもしれませんね(笑)。私たち一般人にとっても、コミュニケーションの手段として役に立つことがあるでしょうし、人生を豊かにすることができるものだと思います。
また必要なことばかりでは「疲れてしまう」というのも、納得できます。「勉強嫌い…」のデータを用いるとは、目の付けどころがいいですね。ここからは「必要な勉強ばかりしていると、時間にも心にも余裕がなくなり、疲れてしまうため、勉強が嫌いになる」のように、ストレートに持っていってもいいかもしれません。
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