創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   芸術作品との向き合い方   いへゆ

「芸術作品」は、それが置かれた状況、あるいはそれを前にした鑑賞者によって価値を変えるなどということは、本来ありえないことだ。コンサートや演劇で客席の照明がおとされるが、これはまず、見るものと見られるもの、演奏するものと聞くものとを空間的に分離するためでもあるが、同時に、まわりにいる他の人間たちから個人を分離し、隔離するためのものでもある。
私は美術作品と向き合う時、自然体でいたい。
その方法として第一に、見る側がかたくならないことだ。かたくなってしまうと疲れるし、思いっきり楽しめない。私は小さい頃、母にオーケストラのコンサートに連れて行ってもらったことがある。その時、「ホールの中に入ったら、静かに行儀よく聞いていないとだめ。」と言われ、行儀よく聞いていたのだが、じっとしているのが退屈になって寝てしまった。(普段からクラシック音楽を聞いては、寝てしまっている人に、起きていろというのも無理な事かもしれないが...)そういう大きなホールでするコンサートより、小さなホールに子供たちがたくさんいた音楽会のほうが楽しかった。周りの大人を気にして、じっとしている時に聞いた音楽より、自分と同じような子供たちの中で、リラックスしている時に聞いた音楽のほうが、ずっと覚えていたりする。このように、「〜しなければいけない。」「〜してはいけない。」というプレッシャーがないほうが芸術と楽しく向き合えると思う。
第二の方法として、見られる側が見る側を退屈させないように工夫することだ。見るものがおもしろいと、見る人は自然とそこに集まっていく。映画や小説でも、いつもお決まりのパターンで作られているものより、次になにが起こるかわからないもののほうがおもしろい。いろいろなハプニングがあり、自分が想像していなかったほうへ話が進んでいくと、次に何が起こるのか気になって注目してみてしまう。それと、見る側が参加できるものも退屈しない。オーケストラのコンサートで寝てしまうのは、ただ曲のせいだけではなく、見る側が参加できないからだと思う。アーティストのライブに行ったときなどは、手をふらなきゃいけないし、手拍子もしなくちゃいけないし、叫ばなければいけないから、寝ている余裕などない。やはり、見せる側が工夫することによって、見る側も自然体でいられると思う。
たしかに、そう簡単に作ることのできない芸術作品を尊敬するのも大切だと思う。せっかくの芸術が見る人によって壊されてしまうのは良くない。しかし、「大切なのは、健康らしい外見ではなく、健康自身である。」という言葉があるように、私は芸術作品と向き合う時、鑑賞していることにこだわりすぎるのではなく、自然体でいたい。

   講評   huzi

 南半球にいるiheyuさんと再びお話ができるようになって、うれしいです。これからどんな体験ができるか楽しみですね。意見文の中にもぜひ反映してみてください。来週から夕食の時間に重ならないよう、変更しますね。
  再開して一回目、長文の長さと量に少々とまどったようですが、しっかり厚く論述できました。
  【生き方の主題】が最初の項目です。今回なら、芸術鑑賞を自分の生活、大きくは人生にどのように関わらせていくかで考えます。「自然体」という表現、ぴったり合っています。
  【方法】は、見る側と見せる側にわけて示しています。
 私たちは、クラシックコンサートと聞いただけで、「堅苦しい」「高級」とイメージしてしまい、肝心の音楽に関心が薄かったりします。私は誘われればたまには出かけますが、テレビで見るほうが好きです。iheyuさんは小さなホールで楽しんだ思い出を書いていますね。意見の中に述べたように「プレッシャー」を感じずに楽しめる機会があるといいですね。
  見せる側も、高いところからお決まりの形で演じるのではなく、意外な展開を設けたり観客を呼び込む工夫が必要ですね。観客が立ち上がって手を振り出すと、表現が伝わったと内心喜んでいる演者もあるでしょう。
 健康と芸術を関わらせた【名言の引用】は、要領よくできました。以前の勘をすぐに取り戻せたかな。さすが!

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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