国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   子どもの独立   くるりんぱ

(要約)われわれの子ども観がどこでも通用するわけではない。社会が異なれば、さまざまに異なった子ども観があり、それによって子どもたち自身の経験も異なってくる。例えばナバホ・インディアンは子どもを自立したものと考え、部族の行事のすべてに参加させる。西欧では「子ども」は、社会の近代化のプロセスにおいて、近代家族と学校の長期的な発展のなかから徐々に生み出されていった。日本では、学制のほかに文学のロマン主義的観念から「子ども」の誕生をみることとなった。(予測問題の主題)現代の日本では大人によって考えられた児童の責任感は薄れるばかりで、ますます子どもが成長しようとしないことが問題である。
 (対策の一)対策の一つとして、子どもに自分の身の回りのことは自分でやる習慣をつけさせることである。(体験実例)私の息子が小3になったばかりの頃、急に何も言わなくても書道の筆、絵の具の筆などを一人で洗って干すようになった。少し褒めると調子にのって、今度は玄関の靴をきれいに並べ、「靴は揃えて脱ぎましょう」という張り紙までしてくれた。一体どうしたのだろうと思っていたところ、小学校の懇談会で担任の先生が自分のことは自分でやらせる指導をしているので、くれぐれも親は手を出さないようにという話があり、なるほどと合点が行った。子どもがやることに親が手を出さないのは、実はとても難しいことである。時間がないときなど、つい口と手がでて手伝ったり、ときには親が先回りしてやってしまったりする。そんな状態が続くと、「忘れものをしたのは、ママがランドセルに入れてくれなかったから」と親のせいにする最悪の言葉を聞く羽目になる。自分のことは自分でやる習慣がつけばいろいろなことが自発的にやれるようになる。この自発的行為の積み重ねから、自分の責任という意味がおぼろげながら子どもにもわかってくるのではないだろうか。
 (対策の二)もう一つの対策として、子どもに創意工夫を大事にする教育をすべきである。(読書実例)平成21年2月3日の毎日新聞によると、江戸時代はじめの頃はまだ相撲の土俵はなく、相撲を見ている人垣が境界線だったそうだ。その後、ひもを柱の間にかける工夫をして境界線をつくったそうだ。仕切られた空間の中で力のぶつかる方法が凝縮され、その力の使い方のルールを整えることで大いに相撲は発展したという。神聖な土俵が最初は1本のひもから始まったというのには驚いた。このように、子どもにも自分の工夫でいろいろなことに挑戦させることが大切である。最初はうまくいかないこともあるだろうが、いろいろと整えていく過程の中で成長することができ、学ぶことは多いはずである。
 (反対意見への理解)確かに社会が豊かになったため、子どもは早く大人にならなくてもいい期間が長くなった。しかし、いつかは子どもも大人になって、次代の子どもを育てるほうに回らなければならない。いつまでも幼子扱いをしていると、ますます子どもは成長しようとしなくなる。子どものままの方が楽だからである。(ことわざの加工)子どもは大人を小さくしたものではない、とあるように、子どもの独立を保証することが大人の責任である。(予測問題の主題)現代の日本では大人によって考えられた児童の責任感が薄れるばかりで、ますます子どもが独立しようとしないことが問題である。

   講評   hota

 はい、もう少しで卒業です。3月1週には、最後の進級テスト(卒業試験ですね)もありますから、お忙しい時期と重なりますが、もう一息、頑張ってください。

 「ニート」や少し前に話題だった「パラサイト・シングル」などの問題も、家庭と社会がこぞって子供達の自律を阻んだ結果なのではないでしょうか。くるりんぱさんも書いてくれましたが、実際、子供に自立させようとするのは、親や大人の側もそれ相応の覚悟と忍耐が必要です。それをせずに、ずるずると依存する子供を作るのは、やはりほとんどは親、大人の側の問題だと思うのです。大変ですが、お互いに頑張りたいですね。

 「頑張る」をこの短い文章の間に2回も書いてしまいました。時には「頑張らない」のも大切らしいですね。作文の方は問題ありませんが、「予測問題の主題」は、「このままでは、将来において、……」などと、できれば「予測」を思わせる言葉を入れてください。あと、この内容なら、タイトルは「独立」よりも「自立」の方がよいのでは。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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