低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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厳密に誤解なし うさちゃん
科学は記述から始まる。現象を言葉で記述する。ある現象とあるコトバが厳密に一対一に対応しているならば、誰が現象を記述しても同じ記述になるはずだ。ところが、どっこい、そうはうまくゆかない。それは、記述から現象に再現してみれば分かる。「白馬にまたがってやってきたのはステキな王子さまだった。」この記述から現象を想像してみることはできるけれども、人によって少しずつ異なった情景を再現するに違いない。
私は、言葉を厳密に使うことは大切だと思う。
その理由は第一に、曖昧な言葉だと、誤解を招くことがあるからだ。
簡単な例としてこんなものを挙げよう。例えば、友達と待ち合わせをするとする。待ち合わせ場所は駅の改札の前と決まった。しかし、改札は南口と北口と、二つあり、二人とも別々の改札に来てしまった。という例だ。このようなことになってしまうと、けんかになることもあるし、誤解だけでなく、トラブルもまねく恐れもあるのだ。そうならないためには、「南口の改札」とか、「○○というパン屋が隣にある改札」とか、目印などを付けておくと分かり易いと思う。
また、第二の理由としては、厳密な言葉で表現すれば、誰にでも分かり易いからだ。
データによると、「携帯電話の加入台数は2002年12月末で、73・514・100台」となっている。
携帯電話とは、相手の顔やしぐさは見えない。もちろん自分の顔やしぐさも相手には見えない。そうなると、コミュニケーションをますます厳密に使わなければならなくなる。携帯電話に向かって「あっち。」とか「あっ。」とか言って指差しても、相手は自分が見えないわけだから、「どこ?」「なに?」と混乱してしまうだろう。最近はどこに行っても携帯電話を持っている人を目にする。一人二台持っていてもおかしくないぐらいにもなってきた。携帯電話が増えるとなると、ますます言葉を厳密に使うのが望まれるだろうと思う。
確かに、曖昧な言い方をするほうがふさわしい場面もあるだろう。
しかし、「すべてに効くという薬は、何にも、たいしてきかない。」という厳しい名言もあるように、
(笑)厳密な言い方をするほうが誤解がなく、分かり易くなると思う。
今書いているこの文章も厳密な書き方をしなければならない。
講評 tama
コミュニケーションの手段として、言葉は非常に大切なものですから、厳密に使うことが望ましいですね。誤解や混乱を招くような言葉よりも、誰にでもわかりやすい言葉で相手にきちんと伝え、うまくコミュニケーションをとるべきだと、私も改めて感じました。
【複数の理由・実例】 待ち合わせ場所のことで誤解が生じると、トラブルの発生につながりますね。身近な場面では、このようなことはいろいろありそうですね。
「携帯電話の加入台数」のデータから、「誰にでもわかりやすいコミュニケーションを」という意見に、うまくつなげることができました。
【反対意見への理解・名言の引用】 たしかにはっきりと伝えることで、相手を傷つけるような場合もありますから、いつでも「厳密に」とはいきませんね。しかしあいまいな言い回しでは伝わらないことも多くなるでしょう。
◎ 今回の感想文は、厳密な言葉を使って、言いたいことを正確に伝えることができていますよ。
▲ データの数字の書き方に注意!
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