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　　　　生きてるって、幸せだね！　　　なの花ナナちゃん

「えー！！これがわたし？」　
わたしは、自分が赤ちゃんだったころのことは全然覚えていません。（書き出しの工夫）でも、わたしが生まれてからのことは、しっかりとビデオテープに記録してありました。　
　わたしはそのビデオテープを見た時、おどろきました。なぜなら、生まれたときふつうの赤ちゃんは、
「おぎゃあ、おぎゃあ」
と泣くのにわたしだけ、
「えっ『げに近い、え』えっえっ」
と、あまりかわいいとは、いえない声で泣いたからです。それに、生まれてからの顔は、みんなそうみたいですが、まるで、まさしくさるのようでした。（たとえ）
　お母さんは、
「あなたが生まれた、九月十七日の夜まで、ずっといたのがおじいちゃんとおばあちゃんだったの。わたしの場合、じん痛が始まって、参道が早く開いたの。『もうすぐ生まれる。もうすぐ生まれる。』って、とっても楽しみにしていたのよ。でもね、なかなか生まれなかったの。だからおじいちゃんは、ぎりぎりまで待ったの。次の日は、仕事と病院に行かなきゃいけなかったから。でも待ちすぎて、間に合わなかったから、舞鶴から久御山まで、１２０キロ近く出して、３時かんかかるところを、１時間３０分で帰り着いたの。だから、みんなそのくらいあなたが生まれてくるのを楽しみにしていたのよ。よかったわねえ〜。」
と言っていました。（前の話・聞いた話）
　わたしはこの話を聞いて、（そっか・・・おじいちゃんも、おばあちゃんも、お父さんも、おかあさんも、わたしが生まれてくるのを楽しみにしていてくれていたんだ・・・うれしいなあ。こんなにたくさんの人がわたしのことを思ってくれていたんだ。生まれてきて、本当によかったなあ・・・お母さんとお父さんがいなかったら、わたしはここにはいなかったんだよね。お母さん、うんでくれてありがとう。）と、心の中で感動しました。
生きていることは、とてもすばらしいことだと、あらためて感じさせられました。（心の中で思ったこと）　
　今日もわたしは、学校に行ったり、勉強をしたりして、元気に生活を送っています。（動作・情景の結び）

　　　講評　　　mae

　今、あたりまえのように生きている私たち。生まれたときのことをまわりの人にインタビューしてみると、自分が生まれるのを楽しみにしてくれていたこと、心配してくれていたことが本当によくわかりますね。生まれたときのことを知ると、お母さんやお父さん、そしてまわりの人へのかんしゃの気持ちが生まれてきますね。
　一段落での書き出し、赤ちゃんの泣き声はおもしろかったですね。なんとなく、赤ちゃんと言えば「オギャーオギャー」と泣くイメージですが（笑）、実は泣き方もいろいろ。でも、なの花ナナちゃんの「えっえっえっ」という泣き声はちょっとおもしろいよねー（笑）。
■題材（前の話・聞いた話）　おじいちゃんのエピソードはすごいですね。いつもは３時間かかる道を半分の時間で帰ったなんてすごい。それだけ、なの花ナナちゃんのたんじょうを心待ちにしていたということでしょうね。いいなあ、すてきなエピソードですね。
■主題（心の中で思ったこと）　確かに、しっかりと思ったことが書けていたのですが、「心の中で思いました」という表現を使ってみましょう。

生きていることは、とてもすばらしいことだと、あらためて心の中で思いました。

という感じでいいですよ。

☆間違い　参道→産道