国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ゆるぎない心の規範   くるりんぱ

(要約)しつけは外からの制限を内在化して、その内的な規範や枠によって今度は自分を統制し、社会的に受け入れられるようになる人とのかかわりのプロセスである。ところが規範の内在化が少ないと、自分の行動を自己統制する力が生まれない。そのため、外的な力がない場面では自分の内的な衝動に従った行動が出てしまう。「ほかの人にしかられるから」という外的な規制は、人格の受け身性を生みだし、自律の欠如をもたらす。(予測問題の主題)将来、規範の内在化がされず、他人志向の人間が増えくることが予想される。
 (対策一)対策として第一に、人に左右されることのない自分自身の規範をつくることが大切である。(体験実例)私は高校教諭であるが、二十数年前、先生になって間もない頃にあった事をいまも忘れることができない。私のクラスに遅刻が多い生徒がいて、指導の中で、今度また遅刻をしたらもう学校を退学しなさい、と怒ったことがある。そのことを同僚の先生に話すと、今度また実際に遅刻したらどう対処するのか、と聞かれた。生徒との話の流れで怒りから「退学」という言葉が出てきただけの私は「もしも、また遅刻をしたら退学させる」と言葉に詰まりながら答えた。私の答えに同僚の先生が「あなた自身の覚悟ができていない」と一言。同僚の先生のアドバイスは、生徒はやはり遅刻してしまう可能性が高いと思うが、例えば2回目までは許すが、3回目をやったら本当に退学手続きをとる、と自分自身の中で基準を決めておくことが大事だということだった。自分の基準を決めずにその場その場で対応していると生徒からも信頼を失くしかねない、と言われ、はっとした。教員になるまでは学生の立場だったため、いつも作られた基準に乗っているだけでよかった。しかし、今度は教員として指導の基準を自分で作り、それを守っていかなければならなくなった。人に左右されない私自身の基準を作ることが大切であることに気付かされた出来事であった。
 (対策二)第二の対策として、自分の気持ちを他人に話す機会を多くもてるようにすることである。(読書実例)朝日新聞(2009年3月5日付)によると、ボランティアが育児中の家庭を訪問し、親の話を聞いてくれる育児支援が最近はじまったようだ。そのなかで、一見問題ない家庭でも自尊感情の回復や地域とのつながりの必要性といった目標がみえてきたという。このように、人は他人と話すことだけで気持ちを解放することができ、さらに自分の考えや意見を整理することができるのだ。このことが、他人に左右されず、自律の力をもつための第一歩となるだろう。
 (反対意見への理解)確かに、他人指向の考え方が、日本社会の調和を作ってきた事実は否めない。しかし、これからの時代は他人に頼るのではなく、自分の内部に規範がある人間が求められる。現在のような不安定な社会情勢の中では個人個人が自分の規範に従っうという強い意志をもっていなければ、自分自身さえも見失ってしまうだろう。(ことわざの加工)花はだれが見ていなくてもさいている、というが、私たち人間も自分自身の心の規範をもつことで輝くことができるはずだ。このように、私たちはそれぞれの心に規範をもって行動することが大切である。

   講評   hota

 お疲れさまでした。進級(卒業)テストは無事合格です! おめでとうございます! 学年末のお忙しい中、よく頑張られましたね。

 「外的規制」に躾を頼ってしまう親というのは、おそらく「学校の先生がきちんと教えてくれないからだ」という論理に行き着くのでしょうね。ひどい例では、「うちの子は朝、どうしても定時に起きられません。先生、起こしてください」などと言ってくる親がいるそうです。言葉の森でも時に、「宿題をするように言ってください」「作文を早く書くように言ってください」という依頼があるそうです。それに対しては、「親が言ってやらないものを、他人である講師がやらせることはできません。」と答えるのがよいそうです(笑)。

 ことわざの加工は、できれば、『「……」ということわざがあるが、それを言うなら、「○○○」だ。』というふうに、「成句」としてはっきりさせておくと、もっと良かったです。

★テスト作成、頑張ってください!
 

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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