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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   道徳的とは   はっしー

今日では、道徳的共同体をつぶしてきた法的社会が普通の社会となり、国家となっている。しかし、今日、共同体が完全に潰されたわけではない。豪族などの大きな共同体はすでに潰されてしまっているが、依然として最小単位共同体の家族は残っている。そして一方、共同体意識のほうは、今も人々の間にしぶとく生き続けてきている。共同体の本質は感覚であるから、理屈、理論、すなわち知よりも情が尊ばれる。共同体の指導原理は、道徳であるから、指導者はその条件として道徳性を身につけなくてはならない。ちょうど、法的社会の指導原理が法であり、指導者はその条件として、法を守りかつ政策能力を身につけなくてはならないのと同じように。実際法も道徳もどちらも大切だとは思うが、人間社会に生きる以上、道徳的要素が大切なのではないかと思い、私は共同体的生き方をしたいと思う。
そのための方法は第1に規則や校則よりも、まず友情を優先すべきである。私にも体験談のようなものがある。この前、友人と二人で期末最終日にゲームセンターに行っていた。本来ゲームセンターへの立ち入りは校則違反なのだが、私はそれ対策に私服を持ってきていた。しかしあいにく友人は何も持ちあわせておらず、制服で遊んでいた。と、その時!
「トントン」と肩をたたくような音がし振り向くと、そこには先生が
俺「( ゜д゜)」
友人「終わったZE☆」
先生にはそこで「ここで何をしているのか」的なことを聞かれたが、僕は私服だったために不問になった。しかし友人は制服だったので問い詰められていた。そこで私は「自分が友人を誘った」と身代わりになり、何とか事なきを得た。確かにゲームセンターに行くことを不問にしてもらうため嘘を突くのは社会的には悪いことかもしれないが、友人を助けたという行為自体は、道徳的には正しいことだったと思う。
 また、法律を執行する人の人間性も必要だ。伝記によると、大岡越前守は、子供を争う2人の母親に、「子供を引っ張って自分のもとに引き寄せたほうが本当の母親である」と言い、痛がる子供の声に思わず手を放した本当の母と認定した。といわれている。それは現在の日本の法律の在り方にも言えることだ。司法のトップである裁判官たちは罪人たちに裁きを下すときに心を痛めることがあるそうだ。それは法的社会の中に現れた共同体的社会といったところであろうか。いつまでも法的社会と道徳的社会は相容れないものであるが、わかり合わなければいけないものでもあると思う。<表現>>
 確かに、法律や規則がないと、不明瞭なところや、場合によっては不正と呼ばれかねないことも多い。なぜなら基本的に法的社会は性悪説によって基づいているのだから。しかし、私たちは人間の道徳的な部分いわゆる共同体的社会にももっと目を向け、そして考え直すべきだ。「家の批評ができるのは、建築家でなくそこに住む人である」という名言もあるように。最終的に善悪を決めるのはやはり法律でなく人間なのである。
 

   講評   jun

 長文の要約は、非常にわかりやすく、うまくまとまっています。意見の部分は、「思」という言葉が何度も出てきてすっきりしないので、表現を工夫してみましょう。二つの文に分けてもいいと思います。
 第一の方法に書かれている体験談は、ぴったりの実例です。校則違反をしてまでゲームセンターに遊びに行った甲斐がありましたね(笑)。しっかり私服を準備していたところといざとなったら嘘をついてまで友達をかばおうとするところがいむあ君らしいです。
 第二の方法には、約束どおり大岡越前守の伝記実例を盛り込むことができました。法の番人とも呼ばれる裁判官でも裁きを下すときには心を痛めるというのはよくわかります。それは、共同体的な考え方を失ってはいないからでしょう。
 最終段落は、反対意見に対する理解を示し、名言を引用しながらまとめることができました。法律に振り回されるのではなく、人間が主体性を持ってよりよい判断をしていくことが大切ですね。

☆彡 進級テストは合格です。おめでとう! ☆彡
                             

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