創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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いっしゅんのおどろき ビクトリア
「いてててて!」
「だいじょうぶ?ほけん室行く?」
「ぼくはだいじょうぶ。」
「わたしも行かない。」
いつも、わたしの学校の二十分休みには、屋上で五歩当てをやることにしています。しかし、三月十一日に、ずっこけてしまいました。まだ地面についていない間は、まるで空をとんでいたかのようでした。
なんで遊んでいるときにずっこけたかを説明します。それはボールを拾おうとした時でした。そのボールを手にふれたしゅん間、男の子の中でたぶん一番ボールを投げるのが速いTさんが、ボールに向かってヘッドスライディングしてきました。Tさんは野球をやっていて、多くの女子にきらわれています。その理由は、女子にへんなことをしてくるからです。しかし、スポーツをやっている時はしんけんで、五歩当てでも、ボールをとるのに必死で思わずヘッドスライディングをしてしまうのです。わたしもその気持ちがわかる気がします。しかしそのヘッドスライディングのせいで二人ともケガをしてしまったのです。わたしは、ゆかに頭をガコンと打ち、Tさんは、わたしの足が頭にぶつかって「ボカッ」です。けったのは悪かったなとは思いました。でも、わたしは上手に転んだようで、頭と手にジーンときましたが、大けがではなかったのでよかったです。ちなみにTさんはこういうことにはなれていたそうで、大じょうぶそうでした。
そのあと、みんなが
「だいじょうぶ?頭うったでしょ?ほけん室に行く?」
と心配してくれました。わたしはちょっと泣きそうでしたが、ムクッと立ち上がりました。その時、わたしの親友、ミーちゃんが
「だいじょうぶ?親友のMです。」
とおぼえてる?というふうに話しかけてきました。そしたらまたミーちゃんが
「あんた、また笑ってるでしょ?」
そうです。わたしは、人前で泣くのははずかしいので笑いに変えてしまうのです。
「えへへ。あははは!」
笑ってる時、わたしは、ふーっ乗り切った!と思いました。めでたしめでたしです。
これはいっしゅんのおどろきでしたが、転ぶ時は、本人は時間が長く感じるのだと思います。あと、これからは上手に転ぼうと思っています。下手に転ぶと、骨折にもつながるのです。おどろきは、いっしゅんの時もあるし、長い時間おどろくこともあると思います。これからもいろんなおどろきを発見したいです。
講評 onopi
ぶつかったのは作文を書く二日前だったようです。大けがにならなくて何よりでした。一瞬のできごとでおどろいてしまったのね。(まるで空をとんでいたかのよう)に思えたということは、たとえ一瞬のできごとでもあなたにとっては長い時間だったということでしょう。
書き出しの工夫でお互いの会話を書いた後、どういうことが起こったのかを説明することができました。だれもそうぞうしなかった思いがけないできごとにあなたやぶつかった相手だけでなく周りのみんなもおどろいたと思います。お友だちのミーちゃんもおもしろいリアクションをしたのね。笑い顔でその場を乗り切ったあなたはとても強いです。さいごに自分だけが思ったことも書けていました。
あなたの書いてくれたように、おどろきにもいろいろあると思います。いい意味でのおどろきを感じたいものです。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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