国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ああ楽しかった   いちごちゃん

「ねぇまってよM」
「いいけどちょっとまって。H」
ああ、びっくりした。わたしたちの前の子がこけたのです。
「ドスン」
あっちもこっちもこけてばかりでたいへんです。
「ドスン」
「H、行くよ。ソーッとソーッとゆっくりゆっくり。あっできた」
「スースー」
「M、まってよ」
「うん」
「わかった」
あっ、みんな左回りしてる。
「H、こっちほらこっちそおっと。ああ、もうもどれない。よし。先に一周まわっちゃえ」
「あ〜〜。M〜」
「ビューン、ビユーンー」
よいっしょっと
「ビューンスー ビューンスースー  スースー」
「H」
「わっ」
「行こう」
「うん。」
「Mう」
ズズズ  ズズズ ズドズド ズドドド
「あぁ。Hすべれなかったんだっけ。えっと、こつと言うか・・・。
こおりの上を歩くのだけどカタカナの『ハ』の字のはんたいだから。ただそれだけだよ。
こう、すべるんだよ」
「うん。わかった」
「ねぇ、H。明日はどんなことするんだろう。あっそうだママが言ってたけど『三回目は進級テストだよ』って。」
「うっそー。進級テ、ス、ト、なの」
「うん」
「ええー」
「はぁ〜」
ああ、でも進級テスト楽しみ。フッフッフッツ。
 わたしはそんなことを考えながらすべっていました。あらっ。Hさんがいない。ああもう先に進んじゃったんだ。ママがよんでる。
「なあに」
「もっと、かたあしに体重をいどうしなないと。もっと一歩を大きくすべって」
「うん。わかった」
ズーーーズーああ、セーフ。こけるすん前。スースー
「こう?」
「ちがう。もっと一歩を大きくスーーーースーーーーぐらい。わかった?」
「うん」
 えっとおもいっきりこおりをけって、スーあ〜ぁ〜 セーフ ほっ
 スーースーーっと あぁ〜あ〜あぁ〜ヒィ〜 ドテッ こけちゃった。
「スーースーー」
ヨロヨロ
「はい、ちゃんと前を向いて。はい、そうですよ」
「ええっとこうかなぁ。よし、できた」
「前向きで一歩を大きくスーースーースーーズーーーズズズズズストップ、できた。ほっ。
「H、自分のペースでもいいよ」
「あっ。また、ママよんでる」
「もっと」
わたしが
「一歩を大きくでしょ」
わたしは、ムッとしながら言いました。
「そう。」
「でも、そんなにうまくないねんもん。しかたがないやん。」
「でも、やりなさい」
「うん。」
「ねぇ、Mちゃん」
「なあに」
ごぞんじHちゃんママの登場。ってばあいでなくて
「はい?」
「Mちゃんのペースですべってくれていいよ」
「本当に?。Hちゃんといっしょじゃなくていいの」
「ええ」
「じゃあ自分のペースですべっても、本当にいいの」
「うん」
「じゃあ」
スーースーースーー
 はい、きゅうけい。あっそうだママが
「『休けいようのパンもってきたよ』っていってた」
ちょっとおなかいっぱいに。
「もう、はじまるHちゃん行こう」
「うん。」
サッツサッ
「はい、今からまたはじめるよ」
先生が言いました。
「よいしょっと」
スーーースーーースーーー
「Mちゃん、上手にすべれるからあっちのクラスに入ってきて」
「えっ、本当?うれしいけど・・・Hとはなれるよ。よし、いくらはなれたって休けいの時だって帰りだって学校でもいっしょだもん。」
そこで、その『あっち』のクラスに行きました。
 あっちというのは、ちゃんとすべれるというかまぁまぁすべれるところってことかなぁ。
 次の日は、日曜日です。はぁ、いよいよ来週は進級テストかぁ。
「はい。はじめるよ」
先生が大声でニコニコしながら言いました。わたしは、
「よし、がんばるぞ」
と、思いました。
ドテン、スースースーーー。少したってまたドスン。
「あーイタイ。う〜」
この前からこけた中のベストスリーには、入りそうないたさでした。
 次の日(月曜日)に学校に行く前に整骨院に行ったら
「どうしたんや」
と、聞かれました。わたしは
「昨日スケートに行ってこけて、こしがいたいの」
「ハッハッハ。そうかぁ」
と、言われました。おわってから
「また今度スケートに行くからこなきゃ」
と、ママが言いました。そうすると
「じゃあ今度の時おしりにタオルやざぶとんひいてすべったら」
と、言われました。わたしは心の中で思いました。
「そんなぁ。そ、そ、そんなはずかしいこと・・・・」
それにざぶとんをひいてすべるなんかそうぞうしただけでへんだ。と、思いました。
 さてその週の水曜日バレエがいっしょなのでHちゃんのママとおしゃべりできました。
「ねぇ、Mちゃんのクラスには人間ばくだんはいなかった?」
えーそもそも人間ばくだんとは、
① こける時に人の肩あたりを持つ
② こけそうになると人の肩あたりを持ってこける
③ まるで雲の上を歩くようにひょこひょこすべる
④ こける時おしりからうしろにつるつるってこける
というような人のことを、Hちゃんのお母さんが言ったのです。
わたしは、よ〜く考えて分かりました。わたしは、
「あ〜いたいた。あの子でしょ」
「うん」
「ねぇママ」
わたしが言いました。
「今度進級テストでしょ」
「うん」
「だからスケート教室はじまる前にすべりたい。」
「うん。いいよ。」
よし。ラッキーわたしはこのきょかが出てとてもうれしかったです。
「よしっ。がんばるぞー」

   講評   hira

 スケートの練習がその場を見ているようにくわしく書けました。ずいぶんじょうずになったけれど、がんばりすぎてこしがいたくなってしまったのかな。ざぶとんスケーター、スケート界のお笑いばんみたいだなあ(笑)。
構成 <こうせい> ● はじめに絵をかく ◎ 題名の工夫
 よかった、スケート楽しかったのだね! 題名でバッチリ分かりました。
題材 <だいざい> ● 長い会話 ◎ 名前・数字
 会話がたくさん書けたね。Hちゃんや、Hちゃんのお母さんとのやりとりがよくわかりましたよ。特に整骨院の会話おもしろかったなあ。
表現 <ひょうげん> ● たとえ ● 声顔動作のようす
 「人間バクダン」かあ・・・スケートすべっていないけれど私もそうかも(笑)。横はばが大きいのでいろいろな人にぶつかります。「大声でにこにこしながら」「ムッとしながら」とようすも書けたね。
主題 <しゅだい> ● とちゅうの思ったこと ◎ 思ったことを長く
 いちごちゃんのがんばりたい気持ち、少しじゆうにすべれなくてムッとしてしまう気持ちいろいろな気持ちが書けました。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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