創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   私   おむふ

手塚治虫の執筆した漫画の一つにユフラテの樹というのがある。sfを交えたひょうきんな話でもありその中で感情の切実なものをもはらんでいる。ユフラテの実という一種の天才的才能を得られる実を食した少年が俗人には考えがたい超能力をものにして元来の温厚で寛容な性分とは一変してその力を用いて世界征服までもをもくろむにいたるといった話。彼は子供の時分から魔法使いなどに畏敬の念とうらやましさをいだいていたという。彼の懐に可愛らしげに据えられていた童心は、自制心という親がいなかった故に殺伐と育ちとぐろをまきそのおどろおどろしいわが身で世界までもを胃に収める様相を呈したのである。童心に入りびたり病的なほどに不思議に酩酊がために狂人と化してしまったのだ。これは、sfが溶けた幽玄にも似たこの世にあらないただの物語とせせら笑うことはしがたい。子供の殻から孵り童心の殻を脱ぎ大人として生きていくことが要求されるのではなかろうか。
たくあんは大根を干した後、ぬかに漬けてたくあんとなる。ぬかという一見したところ汚らしげなものと長い期間住まうことで淡い黄に染まり茜を火照らした上品なたくあんができるのである。勉強といったものもぬかと似ていて敬遠したい衝動に駆られるものの大人をわきまえつかっていると品を骨の髄にまで染めた人となるのだ。

   講評   koni


【複数の意見】 「子供の殻から孵り童心の殻を脱ぎ大人として生きていくことが要求されるのではなかろうか。」と一つ目の意見を挙げることができました。もう1つ意見を挙げてみよう。
例「しかし、もって生まれた性格、素質を守り通すという、育ちより氏の部分を感じ取るということも要求されるのではないだろうか。」
例「また、この世に生をうけたその日から体が滅びるその日まで、自分という物語は自分しか演じることができないと考えることも必要ではないだろうか。」

【体験実例】 読書実例もたくあんの実例も実におもしろい。すばらしい表現力で説明できました。

【ユーモア表現・名言の引用】 「淡い黄に染まり茜を火照らした上品なたくあん」すばらし説明です。あの冷蔵庫に眠っているたくあんが何物にもかえがたい宝のような気がしてきました。

【総合化の主題】 どういうところで自分の存在を感じるかということよりも、大事なことはずばり、「品」ですね。よくまとめています。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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